ライター : 島本美由紀

旅する料理研究家

正しい知識で、最後までおいしく!

数年前まで、嫌いな食べ物リストの常連だったパクチー。しかし、その独特な風味にはまる人が近年続出しています! サラダやスープなど、どんな料理に合わせてもおいしいのがパクチー。スーパーでのパクチー購入者が増え、「品薄」「売り切れ」なんてことも最近では多くなってきました。 しかし、せっかく購入したものの、気づいたら冷蔵庫の奥でしなびていた……。そんな悲しい経験をしたことはありませんか?食べきる前に、捨ててしまってはもったいない。パクチーは、根っこから茎、葉先まで、すべてをいただくことのできるすぐれた食材なんです。 購入したら2~3日で食べきるのがおすすめ。でも、パクチーの正しい保存方法を知っておけば、おいしく長持ちさせることができますよ。 前回はパクチーの効能についてお話ししました。今回は、パクチーのかしこい保存方法をご紹介します。 ▼前回の記事はこちら

新鮮なパクチーの選び方

おいしく保存するには、まず新鮮なパクチーを選ぶのが1番のポイントに。 パクチーは、鮮度が落ちると葉の色が薄く、黄色くなってきます。スーパーで選ぶ際は、緑色が鮮やかで葉がみずみずしいもの、茎や葉など全体がシャキッとしているものを選びましょう。

パクチーの冷蔵保存

1週間程度なら、野菜室での保存がおすすめです。 パクチーは乾燥に弱いので、根元に水分を与えて保存袋や保存容器に入れましょう。4日目くらいから少しずつ香りが弱くなってくるので、なるべく早めに食べきりましょう。
STEP1 パクチーを水で洗う きれいな水でパクチーを洗いましょう。5分ほど水につけておくと、全体がシャキッとしてきます。
STEP2 水けをしっかりと拭きとる キッチンペーパーで、パクチーの葉についた水けをしっかりと拭きとりましょう。葉先に水が残ったままだと、そこから黒く傷んでしまうので注意が必要です。葉をつぶさないように、全体をやさしく拭いてください。
STEP3 根元に濡れたキッチンペーパーを巻く キッチンペーパーを折りたたんで水で濡らし、軽く絞ってからパクチーの根元に巻きましょう。
STEP4 保存袋や保存容器に入れて野菜室へ 保存袋や保存容器に入れて密閉し、野菜室に保存しましょう。葉がつぶれないように、根元の部分を下にして立てて収納しましょう。

パクチーの冷凍保存

長期保存をしたいなら、冷凍がおすすめです。新鮮なうちに冷凍しておくと、栄養も香りもキープしてくれます。解凍しても元の状態には戻りませんが、葉は炒めものやスープなどの加熱調理にはそのまま使えるので便利です。 根元は凍っていても切れるので、そのまま冷凍しておきましょう。スープに加えたり、刻んでドレッシングにしたり。保存期間は、どちらも3~4週間程度です。
STEP1 パクチーは葉と根元で切り分ける きれいな水でパクチーを洗ったら、キッチンペーパーで水けを拭きとり、葉と根元で分けます。根元とは茎を4~5㎝入れた部分のこと。香りがもっとも強い部分になります。
STEP2 葉はざく切りにする 葉はざく切りにし、キッチンペーパーで再度水けを拭き取ります。
STEP3 根元は使いやすい分量ごとにラップで包む 根元は使いやすい分量ごとにし、ラップで包みます。
STEP4 冷凍用保存袋に入れて冷凍室へ それぞれ、冷凍用保存袋に入れて冷凍室で保存します。

パクチーのドライ保存

乾燥させておくと“ちょこっと”使いができるので、ドライパクチーにするのもおすすめです。しかし、パクチーは乾燥すると独特の香りが弱まってしまうので、実はドライ保存には不向き。味や彩りを楽しみながら使いましょう。 保存期間は、1~2か月程度。湿気に弱いので、直射日光の当たる場所や温度変化のある場所には置かず、冷蔵室での保存がおすすめです。
STEP1 パクチーの葉と茎を分ける きれいな水でパクチーを洗ったら、キッチンペーパーで水けを拭きとり、葉と茎で分けます。ドライパクチーにする部分は葉のみ。茎がついたままだと加熱ムラができてしまうので、しっかりと分けて、使わない茎は冷凍保存しておきましょう。
STEP2 半日程度、室内乾燥させる 耐熱皿にキッチンペーパーを敷き、摘んだ葉を重ならないように並べて、室内で半日程度乾燥させましょう。葉の水分が自然に抜けてくるので、電子レンジでの加熱時間が少なく、香りを少し残すことができます。
STEP3 電子レンジ加熱 ラップをせず、電子レンジ(500~600W)で2分加熱します。一度取り出し、全体を混ぜ、再び30秒ほど加熱。足りなければ30秒ごと追加して加熱していきます。電子レンジの機種によって加熱時間は異なりますので、様子を見ながら少しずつ加熱してください。
STEP4 手で細かくして保存 電子レンジで加熱したあと、しっかりと乾燥したらパラパラに手でほぐし、ガラス瓶や密閉容器などに入れて、冷暗所で保存しましょう。

各保存方法のまとめとポイント

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