ライター : macaroni公式

神楽坂の『離島キッチン』が魅力的

日本には、誰もが知っている有名な島から、小説の舞台になった島や無人島まで、美しい離島がたくさんあります。現在、人が住んでいる島は、なんと418島もあるのだそう!
離島と聞いて思いつくのは、まっ白な砂山にエメラルドグリーンが広がるビーチ。そして、自生する野草や豊富な海藻と、海産物の数々。
古くから全国の島々では、それぞれの島がもつ気候や風土を生かした食文化が育まれています。たとえば、佐渡の「いごねり」に、隠岐・海士町の「こじょうゆ味噌」、対馬の「ろくべえ」、粟島の「わっぱ煮」など、どれも一度は食べてみたいですよね。 今回はそんな、離島の知られざる魅力を東京にいながら感じることができる、神楽坂にある『離島キッチン』をご紹介します。

まるで離島に来たような、癒しの空間

東京・神楽坂駅から徒歩すぐの、静かな場所に佇む『離島キッチン』。 全国の離島から集めた食材を使ったお料理が味わえるのはもちろん、その食の背景にある文化や歴史、物語も一緒に楽しめるお店です。 運営しているのは、島根県(隠岐郡の町)海士町の観光協会。しかし『離島キッチン』では海土町のある隠岐島だけではなく、ほかの島の食材や料理も提供しています。
民家を改装した店内は、まるでどこかの海の家にいるような、本当に離島へやって来たかと思わせる趣のある内装で、とってもおしゃれ。天井にはたくさんの島の名前が書かれているので、気になる島の名前を探してみても楽しそう。
店内は、寺社の足場に使われていたという古材や、少し錆びているトタンの壁がインテリアに利用されています。 窓の外のよしずがゆったりとした空間を演出し、まるで離島のおばあちゃんの家に訪れたような、温かさを感じます。 都会の暮らしに少しだけ疲れてしまった人は、最高に癒やしの空間である『離島キッチン』に行けば心のリフレッシュができそう。

東京にいながら、離島グルメを味わおう

雰囲気抜群の店内で食べられる、離島の食材を使ったお料理の数々。しかし離島グルメといっても、どんなお料理かを想像するのはちょっぴりむずかしいですよね。

そこでお店の人がオススメする、定番メニューである“隠岐島”を中心としたメニューをいくつかご紹介します。
隠岐島は、海士町、西ノ島町、知夫村、隠岐の島町の4島からなり、イカやさざえや岩がきなど海産物が豊富な離島です。いったい『離島キッチン』ではどんな隠岐島メニューが食べられるのか、わくわくしますね。

隠岐島の寒シマメ漬け丼(イカの漬け丼)

まず最初に紹介するのは、ランチメニューで食べられる、隠岐島・海士町の名物グルメ「寒シマメ漬け丼」。 いちばんおいしい冬の時期のスルメイカが、醤油にしっかりと漬け込まれており、そこに生卵をとろ〜りとかけて食べるスタイルで、あまりのおいしさにご飯がたくさん進みそう!

隠岐島の生岩がき小サイズ「春香」

隠岐島・海士町で生産される岩がきのブランド「春香(はるか)」は、隠岐の海の栄養をたっぷりと含んでおり、大粒でとってもぷりぷりなのが特徴。

小サイズでこの大きさにびっくり。濃厚な岩がき「春香」は、何もかけずにそのまま食べるだけで、口いっぱいに旨みが広がります。隠岐の純米吟醸「隠岐誉」と相性抜群です。

隠岐島のあらめの煮物

島根県隠岐の島で採れる海藻の“隠岐あらめ”は、幅広でやわらかい海藻で、新芽を使っているので歯ごたえがあるのが特徴。甘じょっぱい香りに食欲をそそられる、お酒のあてにもぴったりのメニューです。

毎月変わる、島をテーマにした特別メニュー

島めぐりランチ御膳
また、定番メニューのほかにも、全国の島から届く食材で内容が変わる「島めぐりランチ御膳」や、月ごとにひとつの島をテーマにした、その島ならではの食材を使った特別メニューを味わうことができます。

今月のテーマは、日本百景の「寒霞渓(かんかけい)」や、素麺、醤油、佃煮、オリーブなどで有名な香川県・小豆島です。

温麺(にゅうめん)

歴史ある小豆島手延べそうめんを淡路島産の干し海老の出汁で食べる「温麺(にゅうめん)」です。小豆島手延べそうめんの起源は約400年前の江戸時代に始まり、小豆島池田の人がお伊勢参りの後に立ち寄った三輪から技術を持ち帰ったと言われています。

ふろふき大根の醤油もろみ添え

小豆島で栽培された“紅くるり大根”をじっくり炊き上げた「ふろふき大根」を、150年以上使われた杉樽で仕込んだ醤油もろみと一緒に味わえます。

鱧(はも)天

瀬戸内海で穫れた鱧(はも)を、四海漁協女性部のみなさんが食感や色合い、温度などさまざまな知恵を出し合って完成した逸品です。

鱧100%をミンチにしてできた、弾力はあるけれどふんわりとした上品な味の「鱧(はも)天」を、生姜醤油でお召し上がりください。
どれも素材の旨みをそのまま堪能できるようなお料理ばかりで、とてもおいしそうですね。毎月島のテーマが変わるから、何度足を運んでも楽しめるのが嬉しいですね。 さらに『離島キッチン』ではお料理だけではなく、島ならではの特産品も購入することができるんです。

離島に行かずとも、特産品が買えちゃう!

『離島キッチン』の3階ではいろいろな離島の写真が展示され、日本全国の離島から届いた特産品や伝統工芸品、食器の販売が行われています。
鹿児島県・徳之島の「みそ豆」や、ランチタイムのお茶としても出される島根県隠岐島・海士町の「ふくぎ茶」、愛媛県・岩城島の「いわきレモン」、鹿児島・県屋久島の「ジンジャーシロップ」のほかにも、東京ではなかなか手に入りづらい特産品がたくさん!

日頃の疲れを癒しに『離島キッチン』へ

現在では40ほどの島とつながっている『離島キッチン』ですが、今後はどんどん数を増やしていく予定だそう。行くたびに、まだ知らない新しい島に出会えそうですね。 東京にいながら、離島の魅力がつまった新鮮なお料理を楽しむことができる『離島キッチン』へ、日本の新たな魅力を発見しに、みなさんも足を運んではいかがでしょうか。

店舗詳細

【離島キッチン 神楽坂本店】
営業時間:11:30〜14:00 18:00〜22:00(L.O. 21:00)
定休日:月曜日
※祝日が月曜の場合、火曜日をお休みいたします。
住所:東京都新宿区神楽坂6-23
TEL:03-6265-0368
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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