ライター : macaroni 編集部

初心者向けの観葉植物を知ろう!

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素敵なお部屋づくりに欠かせない植物。育てたいとは思うものの、「何をどこに置くべきかわからない、正直お世話もめんどくさい……」という悩みもありますよね。

そんな方におすすめの植物を、プロに教えてもらいましょう。いざ、植物のある暮らしへ!

教えてくれたのはこの人

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東京都練馬区にある「オザキフラワーパーク」の百瀬謙太郎さん。造園や植物を知り尽くしたベテラン。好きな植物は、不思議なかわいさが魅力のユーフォルビア・オベサなのだそう

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「オザキフラワーパーク」といえば、花・植物・生活&ペット用品などがそろった、日本最大級の園芸専門店。ジャングルのような植物陳列が特徴的で、多くのファンに愛されています。筆者も定期的に通うほど大好き……!

おすすめ植物を聞いてみました!

−初心者にはどういうタイプが良いのでしょうか?

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百瀬さん(以下、百瀬):基本的な世話のみで育つ、丈夫なタイプでしょうね。世話のポイントは大きく3つ、適度に陽が入る場所に置くこと・風通しが良いこと・土が乾いてから十分に水をあげること。これらを忘れずにできれば大丈夫です。
−初心者向けの植物を教えてください。

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百瀬:熱帯雨林に生息する「ポトス」は、安いし丈夫ですね。人が暮らしやすい環境であれば、自然光の入らない場所にも置けるし、多少の乾燥や水のやりすぎでも枯れることは滅多にありません。濃い緑・黄緑・斑入り(まだら模様)など、葉の模様がいろいろあるので、選ぶ楽しさがありますよ。

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育て方によって趣が変わるのも魅力。鉢植えに入れて葉をカットしながら卓上に置いてもいいし、天井やレールにかけて葉を下に垂らしていってもかわいいです!
−もうひとつ挙げるとしたら……?

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百瀬:沖縄にも生息する「ガジュマル」がおすすめ。フォルムが個性的でおもしろい植物ですね。実は、葉の形も丸かったりとんがっていたり、複数タイプあるんです。小さければ卓上に置いておけますよ。

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寒さに弱いので明るい室内に置いてほしいですが、基本に沿えばそれほど神経質にならなくてOK。葉がどんどん伸びて増えていくので、暖かい時期に剪定してあげてください。幹が成長することはほぼないので、好みをじっくり選んでみてくださいね!
−慣れてきたら、どんな植物にステップアップできますか?

Photo by オザキフラワーパーク

百瀬:ハオルチア」あたりがいいですね。南アフリカに生息する、ユニークな形の多肉植物です。小さいし、葉の形や硬さがさまざまで、コレクションしたくなりますよ!

交配によって種類が無数に渡り、値段もピンキリ。自ら交配を楽しむ玄人もいるほど魅力的な植物です。

Photo by オザキフラワーパーク

強い光が苦手なので、直射日光よりは室内の明るい場所でよく育ちます。水をあげすぎると葉が伸びてしまうので、乾いてから最低限の量を与えるのがおすすめです。

また全植物共通で、悪条件(日当たりや風通しが悪い、乾燥しすぎなど)が重なると病害虫が発生することがあります。その際は、園芸用の殺虫剤を使いましょう。予防策として、定期的に葉や全体に水をかけるようにするといいですよ。

参考にしたい!植物好き編集部員の「愛で方」

macaroni 編集部 ディレクター / 植松 富志男 奥様と14才のトイプードルと暮らす、編集部きっての植物好き。約40平米の自宅には50種ほどの花・植物がずらり。
−ポトス、ガジュマルの魅力は?

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左から、ポトスとガジュマル
ポトスは、2020年の新品種であるグローバルグリーンにひと目ボレ。迷彩風なグラデーションがステキなんです。光を透かすと特にきれいで、ときどき窓際に置いて眺めています。

ガジュマルは安かったので。買った当初はギュッとこぢんまりしていましたが、2年経った今では枝が奔放に伸びて、野趣な魅力が備わったように思います。
−置き方、飾り方のこだわりは?

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ポトスは日陰でもグングン育つので、とにかくラク。奥まった所にある棚でブックエンドの代わりをしてもらっていますが、葉の一枚すら枯れたことがない。いつも葉がパリッとしていて、元気がもらえます。

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ガジュマルの定位置は棚の上。陽が少しでも届く場所なら安心して飾っておけます。注意するのは、エアコンの風を当てないことくらい。葉焼けするので、直射日光も避けたほうがいいのかな。基本、めっちゃ丈夫です。
−育て中に失敗したことは?

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ないですね。どちらも丈夫なので、毎日少しずつ気にしてあげれば大丈夫。先日、ガジュマルに服を引っ掛けて枝を折ってしまったのですが、その枝を鉢に植えたらしっかり根をはりました。

【おまけ】オザキフラワーパーク尾崎社長に特別インタビュー

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「オザキフラワーパーク」代表取締役社長の尾崎明弘さんにも、特別にお話を伺いました!

社長業の傍ら、国際ガーデンセンター協会の日本代表アドミニストレーターとして日本の園芸業界を牽引するお方。
−ジャングルのような店内は、どのように生まれたのでしょうか?

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植物が密集した売り場。右のビガクシダコーナーは担当者が気合を入れて設えたのだそう
尾崎社長:植物のチカラを感じられるよう密集させていったら、この形になっていたんです。うれしいことに、お客さんも写真を撮ったりテーマパークのように楽しんでくれたりしています。常に新たな出逢いがあるよう、配置やラインアップを定期的に変えています。

エリアごとにテーマがあり、屋外の花エリアは公園散策、2階の植物エリアはジャングル探検。いまでは全10万品種ほどそろっています。
−園芸人口は増えていると感じますか?

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地元野菜を使った料理が人気の「グロワーズカフェ」も隣接
尾崎社長:はい、徐々に増えていると思います。ですが日本はまだまだ。海外では、園芸店が街に欠かせない存在になっており、花・植物と共存する意識が人々に根付いているのです。

日本もそこを目指すべく、この店を起点に、練馬、そして日本中を植物で豊かにしたいです。
−ちなみに、好きな植物はありますか?

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マニア垂涎の品がそろうチランジアコーナー
尾崎社長:いやぁ〜選べませんね。仕入れ担当をしている観葉植物たちに囲まれるのが好きです。最近は山野草に興味がありますが、我慢していますね(笑)
−最後に、植物をうまく育てるコツを教えてください!

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尾崎社長:とにかくよく観察してあげること。定期検診のように、根や葉の様子を毎日少しでも見ることで、植物がいま何を求めているか分かるようになります。

まぁ失敗しても大丈夫。人生と同じで、失敗しながら学んでいってください!

植物と暮らして、ちょっと豊かに

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最初は大変そうなイメージがある、植物との暮らし。ですが、グリーンからもらえる心の潤いは、何事にも変えがたい魅力です。ぜひ、気になるモノを手にとって一緒に暮らしてみてください。植物から、たくさんのことを教えてもらうことができますよ!

企画・執筆・撮影:道岡 直宏(macaroni編集部)
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