ライター : macaroni 編集部

ヴィーガンってどんな暮らし?

突然ですが、みなさんはヴィーガンについてどのくらい知っていますか?

ヴィーガンとは、動物性食品を一切口にしない「完全菜食主義」の人たちのこと。実はいま、この “ヴィーガン” というライフスタイルを選択する人が増えているんです。理由のひとつとして、地球の環境と密接な関係にあるから

宗教上の理由や動物愛護などではなく、地球の環境問題。これは地球に住む私たち全員に関係していることですよね。

まずはヴィーガンというライフスタイルについて知り、いま私たちができることをはじめてみませんか?今回は、ヴィーガンフードクリエイターのiina(イイナ)さんを通じて、野菜を楽しむことから始めるヴィーガンスタイルをご紹介します。

教えてくれた人

ヴィーガンフードクリエイター / iina(イイナ)さん

レコールバンタン調理技術専攻卒業。
2008年、農業や保存食づくりをしながら持続可能な自給自足の生活をし、マクロビオティックカフェのシェフを務める。2010年より独立。料理教室をはじめ、飲食店、メディアへのレシピ制作やアドバイザー、専門学校で教鞭を執るなど幅広く活動中。

自然から生み出される野菜の色や形を大事にした、クリエイティヴでオリジナルなヴィーガンフードは、各業界からも高い評価を受けている。

ヴィーガンに興味を持ったきっかけは?

Photo by iina

「私は小さい頃から動物性のものが苦手だったので、“ヴィーガンに興味を持った” というよりも、“もともとヴィーガン寄りだった” が正しい表現かもしれません。特にお肉は脂身が多いもの、魚は血合いがあるものなどが食べられませんでした。その頃から、野菜や穀物をメインに食べていて、夕飯にお肉が出た日は、私だけ食べないということもよくありましたね。

料理が好きだったので調理の専門学校に行ったのですが、その頃に “ヴィーガン” という言葉を知りました。“動物性をのものを食べない” ということを知って、ヴィーガンって私の好きな食事方法に近いな。と思ったんです!」

ヴィーガンレシピを発信する理由は?

「ヴィーガンフードクリエイターという仕事は、動物性の素材を使用せずに料理を作ること。私は野菜が好きなので、野菜のおいしさや料理の楽しさを知ってほしくてヴィーガンレシピを発信しています。

ヴィーガンになる人って、私のようにお肉や魚が苦手だからという人もいれば、宗教上の理由や地球環境のことを考えて摂取しない人、動物愛護など、人によって理由はさまざまなんです。

お肉や魚を食べたらいけない。というネガティブな思考で食事をするのではなく、野菜をおいしく食べよう!という気持ちをみなさんに持ってほしいと思っています」

Photo by iina

「私はヴィーガンフードクリエイターという仕事をしていますが、完全にヴィーガンというわけではなく、食べられる範囲でお肉や魚も食べます。栄養学のことなども学んでいて、自分でいまのライフスタイルを選択してきました。

ヴィーガン料理を楽しむことに関して、絶対に動物性食品を食べてはいけないということではなく、自分自身で選択していくことが大事。レシピを紹介したりレストランで提供する人達は、シビアでいないといけませんが、食べる側の人たちは、ヴィーガンになろうとしなくてもいいと思っています。

私が発信している料理は、ヴィーガンの人もそうでない人も楽しめるおいしい “野菜の料理” 。むずかしく考えるのではなく、気軽にいろんな人にトライしてほしいです」
ヴィーガンレシピというと、かなりハードルが高いように聞こえますが、じつは私たちの生活にも簡単に取り入れることができるよう。日本には動物性の食材を使用しない「精進料理」があるように、もともと私たち日本人は野菜中心の生活をしていました。そう思うと、少しヴィーガンライフが身近に感じてきますね。

では、iinaさんが実際にどんなふうに食事や料理を楽しんでいるのかをご紹介します。

iinaさん流ヴィーガンレシピの楽しみ方

1. おばあちゃんのレシピを現代風にアレンジ

Photo by iina

「みなさん、幼い頃におばあちゃん家で食べた料理を思い出してみてください。かぼちゃの煮物やほうれん草のおひたし、お漬物など、ヴィーガン料理に近いものがあります。

でも、おばあちゃん家の料理や精進料理って、見た目も味付けも地味なものが多いので、現代の人は物足りなさを感じてしまうことも。私が紹介しているのは、現代のおばあちゃんレシピのようなものなんです。

使用している食材は、豆製品や野菜・海藻が中心ですが、目でも料理を楽しめるよう鮮やかな色合いにしたり、スパイスを使って野菜のおいしさを引き出したりして、現代の人でも満足感を得られるように工夫しています!」

2. イチから作るを大切にする

Photo by iina

「私がヴィーガンメニューを作るようになって感じたことは、できあいの食品には、目には見えない動物性食品がたくさん入っているということ。お肉や魚がゴロゴロ入っていなくても、チキンエキスやゼラチンが使用されているものは、ヴィーガン料理ではありません。

もっと細かく言えば、製造過程の段階で機械や道具に動物性のものが使用されていても、ヴィーガン料理と言えなくなってしまうんです。

だから私は素材そのものを購入して、なるべくイチから自分で作るということを大切にしています」

Photo by iina

「食材だけでなく、調味料や梅干しも自分で手作りしています。できあいの商品は、簡単に調理ができてとっても便利だと思うんですが、すべて同じような味付けになってしまったり、添加物が気になったりするので、私は手作りしています。

現在は新型コロナウイルスの影響でおやすみしていますが、味噌や梅干しを作る料理教室を開催して、イチから作る楽しさをみなさんと共有したりもしています」
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ