ひと口食べれば虜に♪ 知る人ぞ知る隠れ家カフェに潜入

知っているスパイスの名前をいくつ挙げられますか?カレーに使うものぐらいしか思いつかないという人も多いかも知れません。でも、生姜や山椒なども実はスパイス。意外に身近なものなんです。そんなスパイスに対するイメージを覆されるようお料理を提供するお店「スパイスカフェ」をご紹介します。

2019年5月31日 更新

3年半、48ヵ国を巡る旅でスパイス料理を志すことに

この記事は、私らしく、もっと輝く。 - ライフスタイルマガジン「Sheage」の提供でお送りします。
東京スカイツリーのお膝元・押上に、多くのスパイス好きの心をとらえるスパイス料理専門店「SPICE CAFE」があります。オーナーシェフの伊藤一城さんは、大学卒業後に就職した会社を4年で退社。念願だった世界1周の旅に出ました。

「ただ観光地などを巡る旅では面白くない。食べるのが好きだったので、『食』、中でも『家庭料理』をテーマに回ってみようと思いました」(伊藤さん)

たとえばトルコでは、街で出会った日本語を勉強している大学生の家に行き、その母親に。インドでは、知り合いの知り合いの家にホームステイして、その家の人に。3年半の旅行中、各国のさまざまな人に家庭料理を教えてもらったのだそうです。

香りの違いがわかったら、スパイスはもっと楽しくなる

伊藤さんが3年半を費やして旅して回った国は、なんと48ヵ国。帰国したら料理を仕事にしたいという思いが徐々に募っていきました。

「日本に帰って最初はイタリアンレストランで修行をしたんですが、世界各国の料理をまんべんなく作るのは無理だなと思いました。それで、じゃあスパイスに特化した料理をやってみたらどうかと考えてインド料理やスリランカ料理のレストランで学び、独立してこのSPICE CAFEを作ったのが2003年です」(伊藤さん)

南インドを旅したときに、それまで食べていたインド料理とは全く違うことに衝撃を受けたことも、スパイスに特化した料理を作ろうと思った理由だそう。

「日本人は、スパイスと言えばカレー粉のようにミックススパイスのイメージしか持っていないんです。それがスパイスが日常に根付かない理由でしょう。一つひとつのスパイスの香りがわかるようになったら、もっと料理の幅も広がると思います」(伊藤さん)

日本の四季と旬の素材をスパイスでより多様に表現したい

SPICE CAFEでは、水・木・金曜のみランチでは何種類かのカレー、夜のディナーは7皿で構成されたシェフおまかせのコース料理(月替わり)を楽しむことができます。このコースは、自然派ワインやお茶とのペアリングを楽しめるのも魅力です。

「ペアリングを考えるのは意外に難しいんです。料理7皿には流れがあって、それぞれの皿に組み合わせる5種のワインもきちんとバランス良く順番に流れていかなければなりません。いくら料理に合うといっても、同じような味わいのワインばかりが続いては良いペアリングとは言えません。

ですから、せっかく料理のラインナップができても、ワインがうまく組み合わせられなかったら、いちからやり直しです」(伊藤さん)

写真はある日の夜のコースのデザートです。ペコリーノチーズケーキに、シナモン、カルダモン、ジンジャーの入ったクリームが添えられ、ブラックペッパー、ピンクペッパー、パルミジャーノチーズが振りかけられています。

チーズケーキは口の中で甘く感じすぎないように、わざと焦げ目がつけられているのだとか。2種のチーズの味わいに、ペッパーがいいアクセントをもたらし、なんとも言えない幸せな余韻を残します。このまま何も食べずに、ずっとこの余韻に浸っていたいような…。

スパイスにも使い方のノウハウがある

私たちがもっと気軽にスパイスを楽しむためにはどうしたらいいのでしょうか?「まずは1種類のスパイスを使うことから始めてみたらどうでしょうか?ホールのクミンシードを弾けるまで油で炒めて、香りの出た油を、千切りにした生のニンジンにかけて、最後にレモン汁を振る。

これだけで新しいニンジン料理が作れるし、クミンの本当の香りがわかるようになります。実はクミンは焼きそばに合わせても美味しいんですよ。ホールなら最初に油で香りを出して、パウダーなら途中で振りかけて。スパイスを使うノウハウがわかれば、どんどん身近になりますよ」(伊藤さん)


1種類のスパイスもいいけれど、複数のスパイスを組み合わせて本格的なカレーを作りたいという人向けに、SPICE CAFEでは独自のカレー用スパイスセットを始め、新潟のインディカ米、干し野菜で作る「ビリヤニセット」など魅力的なオリジナル商品も取り扱っています。

体が芯から喜ぶような美味しいカレーをいただいたあと、スパイス料理への意欲がむくむくと湧き上がってきた私は、伊藤さんのレシピ本を購入して帰ることにしました。
photo / reeeko
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