ライター : とも

子育てフードライター

ひな祭りの正しい祝い方

日本には昔から伝わる四季折々の伝統行事があり、3月3日のひな祭りはそのひとつです。3月3日は「上巳(じょうし)の節句」「桃の節句」ともいい、女の子の誕生や成長をお祝いする日です。

もともとは中国にあった災厄を祓う風習と、草や紙で作った人形(ひとがた)を水に流して厄を落とす日本の文化があわさって、子どもの厄除けや健康を祈願する日本独自の行事になりました。はじめは高貴な人々の間でおこなわれていましたが、しだいに庶民の間にも定着したといわれています。

古くから続く伝統行事だからこそ、マナーを知っておきたいもの。この記事では、ついついしてしまいがちな “ひな祭りのタブー”をご紹介します。

慌てて「一夜飾り」は縁起が悪い?

Photo by sakura4

ひな人形を前日の3月2日に慌てて飾るのは避けましょう。昔から「一夜飾り」といわれ、縁起がよくないとされていますよ。

では、いつから飾るのがいいのでしょう。必ずこの日に飾らなければいけないという日はないものの、おすすめの日がふたつあります。

ひとつは、2月3日の節分が過ぎたタイミング。節分の翌日である2月4日は「立春(りっしゅん)」と呼ばれ、暦のうえで春の始まりとされる日です。節分で邪気を払い、立春が訪れてから飾ると良いといわれています。

もうひとつは、「雨水(うすい)」の頃。雪がとけて雨になり、氷が水になる時期を指す言葉で、2月19日~3月4日にあたります。雨水にひな人形を飾ると、良縁に恵まれるともいわれています。

雨の日に飾るのはNG?

ひな人形や道具はとても繊細なため、雨の日に飾っても良いのか気になりますよね。一般的に、ひな人形を飾るときは天気を気にしなくて構いません。ただし、湿度の高い場所に飾るとひな人形や道具が傷む原因になるため、気を付けてくださいね。

なお、ひな人形をしまうのは晴れた日がおすすめ。湿気が残ったまましまうと、カビの原因になってしまいますよ。

玄関には飾ってはいけない?

ひな人形を飾る場所に特に決まりはありません。ひな人形を玄関に飾っても問題ありませんよ。昔は床の間に飾る家庭が多かったのですが、現在ではリビングや和室などに飾ることが多いですよね。子ども部屋に飾っても良いでしょう。

してはいけない食事は?

ひな祭りには、ひな人形を飾ってお祝い料理を囲むことが多いですよね。では、どのような料理が良いのでしょうか?

ひな祭りの食事に特に決まりはありません。春の食材を使ったり、主役であるお子さんの好きなものを作ったりすると良いですね。

ひな祭りの料理の定番といえば「ちらし寿司」。古くからお祝いごとに寿司を食べる習慣があったことから、錦糸卵や刺身など彩り豊かなちらし寿司が食べられるようになったと考えられています。

また、「はまぐりのお吸い物」は一対の貝殻がぴたりと合わさることから、ひとりの人と長く添い遂げられるようにとの願いが込められています。

いくつになっても楽しみたい「ひな祭り」

華やかなひな人形を飾ると、春の訪れを感じますね。一年に一度の行事だからこそ、子どもと一緒に飾りながら成長をお祝いしたいものです。

ひな人形を飾る日に特に決まりはありません。節分が過ぎたらひな祭りの一週間前ぐらいまでに飾ると良いですよ。せっかくなので、長く飾って楽しむのもおすすめ。余裕があれば、縁起が良いとされる大安や友引の日に飾ってくださいね。

美しいひな人形とおいしい料理で、ステキなひな祭りをお過ごしください。
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