連載

【わたしの食器棚 Vol.70】食材を生かす香りの極意。綾夏さん愛用の調味料たち。

プロの料理家に愛用品を教えてもらう連載企画。今回ご紹介するのは、音楽の世界から食の世界へ華麗なる転身を果たした綾夏さんの調味料です。“あの”イギリス料理が得意だという彼女が語るその魅力とは?そして、調理に欠かすことのできないお気に入りとは?

2019年1月22日 更新

Today's Foodie

綾夏さんのプロフィール画像

綾夏/料理家

ヴァイオリンを学ぶため15歳で単身渡英。4年間をロンドンで過ごし、ヨーロッパの多彩な食文化に触れたことで食の楽しさに開眼する。帰国後はフードコーディネーターSHIORI氏、フードデザイナー小沢朋子氏(モコメシ)のアシスタントを経て独立。現在、料理教室の講師を務めるかたわら、個展のオープニングパーティやホームパーティなどのケータリング業も行う。メディア向けのレシピ考案などで幅広く活躍中。2016年より料理教室「AyakaCooks」主宰。

イギリス料理は素材感が魅力です。

料理をする綾夏さん

Photo by macaroni

長く住んだ場所を離れればわかることですが、土地が変われば料理も変わる。食文化の発展には気候、風土、植生や生態系、住む人の生活スタイルなど、その土地土地の環境や文化が大きく影響しています。たとえば海に囲まれた日本では、魚介や昆布のおだしをベースに醤油、味噌で調味する。そして、その日本のなかでも土地を移れば甘くなり、辛くなり、使う食材も調味料も違ったものとなります。

今回取材に応じてくれた綾夏さんは、そんな日本からはるか9,000km以上離れた土地、イギリスのロンドンに4年間在住し、現地の独特で多彩な食文化にふれた経験をもつ料理家。手軽でシンプル、それでいて香り高く味わい深い料理の数々で、日本ではあまりおいしくないと思われがちなイギリス料理本来の魅力を伝える活動を続けています。

わたしたちにとっては馴染み深いとは言いがたい、それどころか、あまりよく知らないと言っていいイギリス料理。年に1度はイギリスへ行くという綾夏さんは、「ロンドンオリンピックを機に、イギリス人の食との向き合い方は大きく変わったという印象です。わたしがロンドンに住んでいた頃は、なにを食べてもおいしくなかった(笑)。でも今はトルコ料理やギリシャ料理が流行っていたり、食育にも力を入れています」と、10年にも満たない間で起こった変化を振り返ります。

急な発展を遂げたイギリス食文化の現在地を知る彼女から見て、かの地の料理の魅力とはいったいどこにあるのでしょう。
「イギリスではフルーツや野菜の形や質感をそのまま生かして調理することが多いんです。たとえばニンジンを料理に使うとして、皮を剥かず、ヘタも取らないのが当たり前。そういう“素材を生かそう!”って感じがわたしはとても好きなんです。フルーツや野菜って、そのままですでに完成されているって思いませんか?手を加えれば加えるほど良さは失われていく……。そこの塩梅をどうするか、というところにもおもしろさを感じています」

さらに、味付けについても他の国の料理法とは異なる点があると綾夏さん。

「とにかくなんです。塩と胡椒、ハーブやスパイスで香りをつけたら調味終了という感じ。食材そのものの味を楽しもうという意識が強いんですね。簡単なんだけど、分量や配合次第で風味が大きく変わるので、奥深さもある。どれだけ手を加えずにおいしい料理に仕上げるか。ここが腕の見せどころです」

そう言いながらほっそりとした腕をぶしてみせる綾夏さんが、どんな調味料を使っているのか。キッチンに並んだご愛用の調味料、ハーブ、スパイスとともに、その使い方、相性の良い食材などをうかがいました。

1.【塩】マルドン「シーソルト」

マルドンのシーソルト。その中身と外箱

Photo by macaroni

「イギリスへ行くたび買って帰ってくるんです。使い始めたのは15年ほど前、まだロンドンに住んでいた頃で、当時は良い塩とも悪い塩とも意識せず、イギリスの塩ってこうなんだ?くらい思っていました。実はクオリティの高い塩なんですよね(笑)。

粒、というか結晶が大きくて、料理の横に添えるだけでも絵になります。塩気はやや強めで、シンプルな素材にしっかり味をつけたいときにピッタリ。

サラダに使うことが多く、お肉を使って食感を増したどっしり系のサラダによく合います。ルッコラにチキンソテーを和えて、カッテージチーズをかけて食べるとおいしいですよ。マッシュルームやフルーツを使ったサラダにかけるのもおすすめです」

ITEM

マルドン シーソルト

商品重量:249 g 梱包サイズ:6.4 x 8.5 x 12.9 cm

¥810〜 ※2018年12月13日時点
価格は表示された日付のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、Amazon.co.jpおよびrakuten.co.jpで正確かつ最新の情報をご確認ください。

2.【酢】ヴィラグリメッリ「バルサミコビネガー ゴールド」

ヴィラグリメッリ「バルサミコビネガー ゴールド」の中身とボトル

Photo by macaroni

「料理家ばかり集まって一緒にごはんを食べるということをよくするんです。このお酢は、そんな楽しい時間に教えてもらったもののひとつ。バルサミコ酢のなかでも甘みが強い銘柄で、煮詰めてお肉のソースに使うとおいしいんですよ。

イギリスではワインビネガーをよく使うんです。赤はコクがあって、白はサラッとしているイメージ。バルサミコ酢はそのふたつのいいとこどりをしているお酢で、料理や食材に合わせて使い分けるようにしています」
1 / 3

特集

FEATURE CONTENTS

WRITER

macaroni編集部

カテゴリー

CATEGORY

ランキング

RANKING

毎日更新!SNSで逃さずチェックしよう