器がよみがえる「金継ぎ」に挑戦 〜手仕事はじめ vol.1〜

毎日忙しい暮らしの中で、ちょっとだけ自分と向き合う時間がほしい。そんな時におすすめなのが没頭できる「手仕事」です。この連載では編集部が、さまざまな「手仕事」に挑戦する様子をレポートします。今回は巷でも人気の「金継ぎ」にトライ!

2019年1月29日 更新

金継ぎに挑戦

金継ぎされたお皿

Photo by Makers Base

こんにちは。macaroni編集部のまりママです。この連載では、編集部のメンバーが興味のある「手仕事」を体験し、レポートしていきます。第一回目は最近ジワジワと人気の「金継ぎ」です。

わたしが「金継ぎ」を初めて知ったのは10年以上前のこと。その当時通っていた懐石料理教室でした。

器のヒビに沿って入った金色の線。

完璧な形、新しいモノのほうが美しいと思っていたその頃の私には、つぎはぎを目立たせる金継ぎの修復方法はいまいち理解ができなかったのを覚えています。
金継ぎしている様子

Photo by Makers Base

時は流れ、自分でお気に入りの器を集めるようにもなり、あらためて、「金継ぎ」に興味を持つようになりましたが、お皿が割れることもなく実践の機会はおとずれませんでした。

ところが、先日、陶器市で購入したお皿の包みを開けたところ、フチが割れているではありませんか!

さっそく金継ぎに挑戦しようといろいろ検索してみましたが、本格的な金継ぎは漆を固めて補修するため、かなり長い時間がかかることがわかりました。
おまけに料金も高く、器の購入代金の何倍もするところも。

やはり魯山人級の器じゃないと、金継ぎなんて無理だったんだわ…。そう思いあきらめかけていた時、Instagramで簡易金継ぎのワークショップを見つけました。

いざ!金継ぎワークショップを体験

金継ぎワークショップを開催しているのは、東京・都立大学前駅から徒歩1分にあるMakers Base。

金継ぎ以外にも木製の箸をつくるワークショップや手作りのアクセサリーなど、興味をそそられるワークショップを多数開催しています。
1階のカウンターで受付を済ませると5階のワークスペースに移動します。

金継ぎワークショップに参加したのは私を含めて6名。お友達同士で参加されている方もいらっしゃいましたが、1人参加の方もチラホラ。初対面でも「その器すてき!」「どうしたらそんな割れ方するの?」など器トークで盛り上がります。
教えていただいたのは、自身も陶芸をされている女性の先生。やさしい雰囲気でどんな質問にも快く答えてくださいました。
時間内であれば何点でも修復可能なので、割れてしまったお皿以外に、欠けてしまった丼、欠けてしまった箸置きも持参しました。

丼は高価なものではないと思いますが、幼少の頃から使っていたもの。ほどよい大きさが使いやすく、どんぶりに麺にと重宝してきました。買い替えるにも、購入場所がわからず困っていました。
箸置きは陶器市で購入した作家さんの作品。家族3人分柄ちがいで購入したのですが、1つだけ欠けてしまい、捨てることもできずに引出しの中に保管していました。

割れた器が見事に復活

まずは割れたお皿の修復からはじめます。破片に接着剤を多めにぬり、ピタリと割れ目を合わせ、しっかりと接着するまで5分程度おさえます。
固まったら、はみ出した接着剤を彫刻刀のような道具で削っていきます。器を傷つけてしまうのではないかとドキドキしますが、少し削るとシールのようにぺりぺりはがせます。
接着剤をきれいに落としたら、いよいよ金をのせていきます。金と言っても本当の金ではなく真鍮の粉を漆の液体に溶いたものを使います。
接着剤で接合した割れ目の上をおおうように金の線を書いていきます。金の線を柄として際立たせたいなら少し太めに書くのがおすすめ。器となじませたい場合は細めに書くと繊細な印象になります。

私は金を目立たせたかったので、やや太めに書いてみました。そして、仕上がったのがこちら。
自分で言うのもなんですが、か、かっこいい!!

元の器にニュアンスが加わり、別のデザインに生まれ変わったと言っても過言ではないのでしょうか…。
あくまでも簡易金継ぎですが、十分な仕上がりに大満足です。

欠けた器を修復

割れた器の修復を終えたら、お次は欠けた器の修復です。欠けている部分を粘土のような素材で埋めます。この時あまり厚くのせ過ぎると、後でやすりかけが大変になるので、なるべくうすめに埋めるのがポイントです。
数分して固まってきたら、まわりと馴染むようにやすりがけをします。
指でさわってなめらかになっていればOKですので、埋めた部分をおおうように金をのせて完成させます。
箸置きも同じように、欠けた部分を埋めてやすりをかけ、金でおおいました。ポテっとのった金がいいアクセントになって、高級感が増したようです。

金継ぎで、ずっと使い続ける暮らし

平家物語の諸行無常の言葉にあるように、「形あるものはいずれ壊れる。だからモノに縛られないで生きよう。」と思ったこともありました。でも、子どもが生まれてからは、「地球の限りある資源を大切に使い続けたい。」という気持ちにだんだんと変わっていきました。

「金継ぎ」はそんな今のわたしの気持ちにピッタリの技法。この技が身につけば、欠けたお皿も割れたお皿もずーっと使い続けられるのです。

いつかは本当の金継ぎをマスターしたいと思いつつ、日々忙しい今は簡易金継ぎに助けられそうな予感です。
DATA

Makers' Base Tokyo

住所:〒152-0031 東京都目黒区中根1-1-11
TEL:03-6421-1571/FAX:03-6421-1572
営業時間 : 10:00〜22:00/不定休
(文・写真 山本麻里絵)
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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