【速水もこみちさんインタビュー】世界にたったひとつのレシピを!

プロ顔負けの料理家として知られる俳優、速水もこみちさん。速水さんがパリを訪れ、現地の一流シェフたちと一緒に世界でたったひとつのレシピを完成させるフードドキュメンタリー番組がGYAO!で無料配信中です。ロケの様子や料理への想いを伺いました。

2019年1月23日 更新
速水もこみちさん

Photo by macaroni

食を愛してやまない俳優・速水もこみちが、美食の都パリで活躍する日本人シェフとコラボレーション。世界でたったひとつのレシピを完成させる……

なんとも想像をかきたてるナレーションで始まる、とあるフードドキュメンタリー番組がGYAO!で注目を集めています。

速水もこみちさんと言えば、言わずと知れた"料理上手な有名人"。ですが、毎週木曜日に配信されるGYAO!オリジナル番組「速水もこみちの世界でたった1つのレシピ」を見ていると、彼が俳優、タレントであることをつい忘れてしまいそう。パリで活躍する一流シェフたちと肩を並べて料理談義を繰り広げ、シズル感たっぷりのひと皿を作り上げていく様子は料理人そのものです。

そんな速水さんにパリでのロケのお話や、料理に対する想いなどを伺いました。

パリでの出会いを振り返って

ソファに腰かける速水もこみちさん

Photo by macaroni

ー パリにはよく行かれるんですか?

「実は今回が2回目で。1回目は〈グルマン世界料理本大賞〉という料理本の賞をいただいて行きましたね、5年前かな」

ー 2度目の今回も料理がらみの渡仏だったわけですね。

「そうなんですよ。けっこう濃厚な旅でした。現場でシェフたちと話しているうちに行きたい場所が増えてきて、各地のマルシェに行ったり、みんなで話し合いながら作りましたね」

ー いろいろなマルシェに行かれていましたね。パティソン、根セロリなど日本のスーパーではあまり見かけない食材も。野菜を珍しそうに手に取っているシーンが印象的でした。

「マルシェは楽しいですよ、日本にはないおもしろい食材があったりしてね。野菜の色も全然違うんです。見た目は大根のようで、切ってみたら断面が鮮やかな紫色になっていて。その場で味見して、気に入ったら料理にも使ってみる。すごく勉強になりました」
マルシェで野菜を手に取る速水もこみちさん

「速水もこみちの世界でたった1つのレシピ」より

ー 番組では、パリの第一線で活躍しているシェフたちの厨房に入り、一緒に料理を作られています。距離感がかなり近く感じられたのですが、コラボしてみていかがでしたか?

「まず楽しかった。それだけじゃなく、食を通してさまざまな歴史、文化に触れることができたと思います。作り方やこだわり、料理に関する考え方が共通していたので、みなさんと話がすごく盛り上がって。何にこだわってるかというと、端的に言えば"すべて"なんですけど。(笑) 形にとらわれ過ぎず季節に合わせてプレートをどう演出していくか、とかね。料理やってる人どうしならではの会話ができたと思いますよ」
インタビューに答える速水もこみちさん

Photo by macaroni

ー 料理やってる人どうしの会話。それ、かっこいいですね!

「すごく楽しかったです、本当に」

速水さん家のふだんごはん

ー あの、ふだんの食事でもこだわるんですか?

「家でふだんどんなもの作ってるか、ですか? ちゃんと料理しますね、薬膳鍋作ったりフレンチっぽいものも作りますし。疲れて帰っても、冷蔵庫にある食材で簡単なものを作る。気分でね」

ー その日の気分でメニューを決める?

「そうですね、買い物していておいしそうだなと思う食材を手に取って。僕は自分の体を信じていて、頭で考えるより体の方が正直に、何食べたいかわかると思うんで」

ー ちなみに今日の夜は何を……

「うーん、買い物に行ったら何か思いつくんだと思います」

ー 毎日キッチンに立つんですね。

「ほぼほぼ毎日。疲れて帰っても冷蔵庫開けて簡単なものは作るかなあ」

ー 見習いたい……。速水さんの定番メニューってありますか?

「朝とかはごはんと魚の塩焼きと、みたいな感じで定番のものを食べてますよ。定番の、安心する味」

ー ちょっと意外です。
インタビュアーに向き合う速水もこみちさん

Photo by macaroni

「でも僕、けっこう気分によってアレンジしちゃうんですよね。冷蔵庫を開けて、この食材が余ってるからソースにしちゃえとか、賞味期限近くて風味の落ちてきたものは味を足したりして」

ー ささっとソースが作れたらすてきですが、アレンジのやり方が分からないという人も多いと思います。

「失敗してもいいからチャレンジしてみるってことが大事だと思います。失敗しても、冷蔵庫のロスをなくせるわけだし。作り置きできるソースや、スパイスなんかをチャレンジして作ってみる。そうすると、定番の唐揚げを作ったら、明日はこのソースと合わせてみようという感じで広がりが出る。チャレンジするほど引き出しは増えていきます」

マンネリに勝つ秘訣は?

ー 失敗を恐れない。大事なことですね。

「家族のために料理される方だと、相手が何を食べたいのか考えながら作るので難しいですよね。自分が何を食べたいか、作りたいかだけで決められない。いろいろ悩んでしまうときは僕の本を読んでもらえると (笑)」

ー 10月発売の新刊『お弁当バイブルby速水もこみち』を拝見しました。

「この本はね、本当におなかいっぱい。3日間で大体300種類も作ったんだから (笑)」

ー すごい……! レシピ本は何冊も出されていますが、お弁当の本は初めてですよね。

「お弁当の本を作りたいとずっと思ってたんです。オリジナルのお弁当箱を作ろうとしていて。それに、まわりの友達が結婚してて子どもがいたりして、会うと聞かれるんですよね。『お弁当がマンネリになるんだけど、どうしたらいい?』って」
自身の新刊を手にする速水もこみちさん

Photo by macaroni

ー 実際、多くの主婦たちが抱えるお弁当の悩みもマンネリだと思います。

「レシピを書いてて思ったんですが、いくらレシピの数を増やしても、どうがんばったってマンネリしちゃうってとこにたどり着いたんです」

ー ということは、マンネリからは逃げられない……?

「さっきの話に戻るようですけど、スパイスだったり調味料だったりのバリエーションを増やすしかない。それができるようになれば、唐揚げを作るにしろ、引き出しを10個くらい持っていて今日はこの味にしよう、明日はこの味にしようっていうのができるようになる。それしかないな、と」

ー これは持っていた方がいいという、おすすめの調味料はありますか?

「基本の調味料を持っていれば、大体のものは作れますよ。たとえばみなさんが持っている豆板醤、でも使い切れない場合もある。今回の本では、そういう調味料をどう使えばいいかが分かるように作ってます。料理の五段活用みたいなページも作っていて。基本の料理に加えて、切り方を変えると、調味料を変えると……という風にバリエーションの広げ方が分かるように作っています」
速水さん新刊をめくったところ

Photo by macaroni

『お弁当バイブル by 速水もこみち』(プレジデント社、2018年)

ー 教科書みたいです。もう、速水さんが料理の先生に見えてきました。

「僕がいつも作ってる料理を超簡単にして載せています。難しいのは一切なし! 切り方や調味料をちょっと変えるだけでいろいろできるんだから、簡単でしょ?」

ー 調味料や切り方を変えることで、世界でたったひとつのレシピに。

「そう! 自分なりの、世界でたったひとつのレシピを作っていけばいいわけですから」

使いやすい道具を味方に

速水もこみちさんプロデュースのキッチングッズ

Photo by macaroni

ー 先ほど、オリジナルのお弁当箱を作るとおっしゃっていましたが。

「そうそう、調理グッズのプロデュースをしているんです。弁当箱だけじゃなく、包丁、フライパン、カトラリーなんかも作ります」

ー ふだんはどこで調理器具を買われるんですか?

「セレクトショップで選んだり、業者さんにお願いしたり。ひと通りのブランドは使ってみたし、そろえていると思います」

ー ご自身でプロデュースするとなると、こだわりもすごそうですね!

「僕が好きなブランドとご一緒させていただいて。フライパンはホテルでも使われるような3層構造の良い仕上がりになってます。包丁も一から作らせていただきましたね、自分でデザインを描いて、サンプルを作って」

ー 包丁のデザイン……どのように決めたんですか?

「まず使いやすさと衛生面を考えてオールステンレスに。包丁を使い慣れてない人が困るのが、指の置き場所なんですね。なので、切りやすいポジションに自然と指がはまるような持ち手にこだわりました。なんか実演販売みたいになっちゃうな (笑)」

ー たしかにそうですね。(笑)
包丁を手にする速水もこみちさん

Photo by macaroni

「とにかく、細かく計算しながら設計しています。見た目は洋風だけど、岐阜県の職人さんたちに作ってもらって。まだサンプルですけど、ここからツヤを出してかっこよくなる予定です」

ー 海外に行く時も調理道具を持っていかれるんですか?

「持っていきますね。道具が変わると勝手が変わってしまうので、基本的なものは持ち込むようにしています」

ー また海外ロケがあれば、この包丁が速水さんと一緒に旅をするということですね。まだ行ってみたいところはありますか?

「ありますね。今回のロケはすごく濃厚な旅で、パリを離れてノルマンディーも行ったんですけど。機会があれば、フランスの中でも、もっとさまざまな場所に行ってみたいですね」

無限の引き出し、無限の可能性

腕組みする速水もこみちさん

Photo by macaroni

料理について話している時の強く、まっすぐな眼差しが印象的でした。"かっこいい"なんてふだん飽きるほど言われているはずの速水さんが、ふとはにかむ瞬間も。この人は料理に恋している。そんな風に思いました。

インタビュー中、速水さんが繰り返し使っていた言葉があります。それは「引き出し」。

料理を楽しむコツは、引き出しの数を増やすことだと速水さんは言います。まずは切り方を変える、調味料を変える、それだけ。そこから作り置きやスパイスに広げていけば、レシピは無限に生まれていきます。

料理の可能性に、終わりはありません。
文・取材:宇宿真理恵、写真:植松富志男

GYAO!で絶賛無料配信中

「速水もこみちの世界でたった1つのレシピ(GYAO!オリジナル)」

■毎週木曜0時更新(全9回)
俳優でありながら料理の腕前はプロ顔負けの速水もこみちが、ついに美食の都、パリへ。そこで活躍する日本人シェフを訪ね、一緒に世界でたったひとつだけのレシピを完成させる、シズル感たっぷりのフードドキュメンタリー番組

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引き出しが増えるお弁当レシピ本

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