連載

【料理上手の台所 Vol.71】恋するように暮らすこと。みつはしあやこさん愛用の調理器具たち。

料理と向き合い生活している食のプロに愛用品の調理器具を教えてもらう連載企画。今回ご紹介するのは、4人の子どものお母さんであり、食育に関する活動にも熱心な料理研究家、みつはしあやこさんが愛用している道具の数々です。

2018年10月23日 更新

Today's Foodie

Today's Foodie

みつはしあやこ/料理家

食の心持ちを子供自らが育む集いの場「和食育こころ」主宰。得意分野は季節の手仕事と発酵調味料。特に味噌で、「よこはま100人のひとしずく 手前味噌プロジェクト」「神奈川県庁ME-BYO(未病)スタイルアンバサダー」を担うほか、メディアにて活躍。また近年は、教育機関などからの依頼で食の大切さを伝える活動をおこなう。独自のセンスのケータリングも人気で企業から個人まで規模の大中問わずこなす。4児の母目線で考えた親子で作れる簡単なおやつの著書もある。

今あるものに満たされて。

今あるものに満たされて。

Photo by macaroni

ものを大切にしなさい。おそらく、この記事を読んでいる方の多くがかつて言われた小言でしょう。そして、何度言われてもつい雑に扱ってしまう……これもまたありがちな話です。

心のなかでうなづいている人、少なくないのではありませんか?もしもあなたもそのひとりだったとしたら……、その理由は、ものを大切にすることで得られる暮らしの豊かさを知らずにいるから、かもしれません。

みつはしあやこさんは、各種メディアや企業へのレシピ提供に加え、食育活動にも熱心な料理研究家。プライベートでは4人の子どものお母さんであり、ここ数年は、季節の手仕事で交わる寺子屋「和食育こころ」を自宅で開催し、近所の子どもたちが食への心持ちを自ら育めるようていねいに指導しています。そんなみつはしさんが最近試みているのが、子どもたちと一緒に調理道具を使うこと。

「昔ながらの調理道具は良い教材です。食べるという行為がどのような手間の上に成り立っているか、わかりやすく教えてくれる。それを知れば、食べ物を大切にすると思うのです。たとえば味噌汁なら、味噌が口に入るまでにどれだけ時間がかかるかを考えたら、お味噌汁1杯も大切に飲み干したくなるでしょう?」

この食育は、みつはしさんのご家庭でも、もちろん実践されています。

「先日は醤油の蔵を家族で見学してきました。職人さんが誠心誠意お仕事に尽くす姿、代々受け継がれているという木桶を見るうち、だんだん恋にも似た想いが芽生えてきて……。その日に持ち帰った醤油で食べた冷奴は、ごちそうのように感じられました。豆腐も食べ方もふだんと変わりがないはずなのに。そういう醤油のように愛着をもてるものに囲まれて暮らす。それがわたしの台所育児です」

今あるものに満たされているというみつはしさん。思い入れのある品々に彩られた生活は、彼女にどんな喜びをもたらしているのでしょうか。みつはしさんが恋にも似た想いをもって日々愛用しているという品々を見せてもらいました。

1.【包丁】鎌倉菊一「菜切包丁」「三徳包丁」

 1.【包丁】鎌倉菊一「菜切包丁」「三徳包丁」

Photo by macaroni

「まず見た目に心躍ります!三徳包丁のように万能な道具もいいですが、菜切りに特化した潔さが心地よく、今の自分にしっくりときます。この包丁でキャベツを千切りしたら、その使い心地に感動されると思いますよ。研ぎ依頼のため『鎌倉菊一』に伺うたび、見事な職人技を拝見し、一層愛着が増していきます」

2.【砥石】日本橋 木屋「中砥石」

2.【砥石】日本橋 木屋「中砥石」

Photo by macaroni

「憧れだった鎌倉菊一の包丁を長く大事に使っていくため、砥石を購入しました。砥石の老舗『日本橋 木屋』さんのものを選んだのは、こちらも長く付き合っていくものだから。包丁の砥ぎは簡単ではありませんが、手入れも食事のうちと思い、心をこめてお手入しています」
1 / 3

特集

FEATURE CONTENTS

WRITER

macaroni編集部

カテゴリー

CATEGORY

ランキング

RANKING

毎日更新!SNSで逃さずチェックしよう