連載

【日々の味付け帖 vol.56】つくり手の想いを感じて。山口はるのさん愛用の調味料たち

日々料理と向き合っている食のプロに、お気に入りの調味料を見せていただく連載企画。今回は、料理教室「spring' kitchen」を主催し、豆腐創作料理研究家として活躍する山口はるのさんの愛用品をご紹介します。

Today's Foodie

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山口はるの/料理研究家

料理家・豆腐創作料理研究家・豆腐マイスター協会理事・料理教室“spring’ kitchen”主宰。料理教室の他、レシピ提供・メディア・イベント出演・コラム執筆等多方面で活躍中。豆腐や伝統野菜など日本の誇るべき食材の良さを日本のみならず世界に伝え、次世代に残すために日々活動中。“伝統”דモダン”、“和”ד洋”の融合を得意としている。著書に『山口はるののかんたん!おいしい!美的創作“豆腐”レシピ(清流出版)』などがある。

おむすび、いかがですか?

おむすび、いかがですか?

Photo by macaroni

梅雨の晴れ間にのぞく日差しに、夏の近づきを感じる6月某日。東急東横線の二子玉川駅を降りてmacaroni編集部が向かった先は、料理研究家・山口はるのさんのご自宅でした。

幾重にも分かれる多摩川の支流のひとつに沿って歩いて10分ほど、小高い丘の上に立つ薄墨色のマンションが見えてきます。部屋のチャイムを鳴らすと、「お待ちしてました!」と山口さん本人がたっぷりの笑顔でお出迎え。

今日の取材のテーマは、お気に入りの調味料。山口さんはウッドテーブルにずらりと並べられたアイテム一点一点を手に取り、出会いのエピソードやアイテムの魅力について嬉々として語ってくれます。

その言葉にしばらく耳を傾けていると、突然なにかを思い出したようにキッチンのほうへと消えていく山口さん。出し忘れた調味料でもあったのかなと考えながら、戻りを待つこと数分。トントントンッと軽やかな足音とともに戻ってきた山口さんの手には、手づくりおむすびがこんもりと盛られたプレートが。

「腹が減っては戦はできぬ!これは枝豆とチーズ、こちらはカリカリ梅と大葉のおむすび。たくさんつくったので、たっぷり召し上がれ」

そんな山口さん流のおもてなしではじまった愛用品インタビュー。食べる人の顔を想像して料理をつくるという彼女のお気に入りの調味料とは、どのようなものなのでしょうか。みなさんもなにかをつまんでリラックスしながら、その語りに聞き耳を立ててみてください。

1.【塩】フォークソルト「地中海クリスタルフレークソルト シトロン 」「地中海クリスタルフレークソルト・ブラック」

 1.【塩】フォークソルト「地中海クリスタルフレークソルト シトロン 」「地中海クリスタルフレークソルト・ブラック」

Photo by macaroni

「料理教室『スプリングキッチン(spring' kitchen)』の生徒さんからいただいたフォークソルト(FALKSALT)のお塩。お客さんがいらしたときのおもてなし料理のトッピング用として使っています。黒い方の炭塩はお豆腐にパラリとかけると白色とのコントラストが美しく、レモン塩はカルパッチョや白身魚のおいしさを引き立ててくれます」

ITEM

フォークソルト「地中海クリスタルフレークソルト シトロン 」

内容量:125g

¥1431〜 ※2018年6月28日時点
価格は表示された日付のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、Amazon.co.jpおよびrakuten.co.jpで正確かつ最新の情報をご確認ください。

ITEM

フォークソルト「地中海クリスタルフレークソルト・ブラック」

内容量:125g

¥1728〜 ※2018年6月28日時点
価格は表示された日付のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、Amazon.co.jpおよびrakuten.co.jpで正確かつ最新の情報をご確認ください。

2.【醤油】森田醤油店「丸大豆生しょうゆ」

2.【醤油】森田醤油店「丸大豆生しょうゆ」

Photo by macaroni

「『職人醤油』は、お醤油のセレクトショップ。代表の高橋万太郎さんが全国の醤油蔵のなかから47の蔵元の商品をセレクトし、すべての銘柄を100mlの共通サイズで販売しています。実は万太郎さんには本当にお世話になっていて、こちらのお醤油もおすすめしていただいた品なんです。
火入れをしていないお醤油なので、ふつうの濃口よりもまろやかな仕上がり。我が家ではお豆腐にお醤油はかけないんですが、こちらの生醤油はお豆腐にかけても素材の味を邪魔せず、風味豊かにいただけます。鳥わさや笹かまぼこなどにかけてもいいですね」

3.【醤油】日東醸造「しろたまりしょうゆ」

3.【醤油】日東醸造「しろたまりしょうゆ」

Photo by macaroni

「日東醸造の『しろたまりしょうゆ』は、わたしの料理に欠かせない調味料。こちらも『職人醤油』の万太郎さんに紹介していただいた品です。

万太郎さんから教わったのが、鶏ささみをしろたまりしょうゆで10分ほど漬けて、片栗粉で揚げるというレシピ。シンプルな味付けなのにすごくおいしいんです。あとはお吸い物や卵焼きなんかも、麹の甘さでグッとおいしくなりますよ」

4.【醤油】末廣醤油「薫紫」

4.【醤油】末廣醤油「薫紫」

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「こちらも職人醤油の万太郎さんにすすめられたのがきっかけで、何度か使ったことがあった品。ちょうど成城石井で見つけたので購入しました。しっかりとした燻製香とともに、醤油本来の旨みも感じられます。さんまのマリネなど青魚を調理するときなんかは、臭みを上手に消してくれるので重宝しています」

ITEM

末廣醤油「薫紫」

内容量:100ml

¥608〜 ※2018年6月28日時点
価格は表示された日付のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、Amazon.co.jpおよびrakuten.co.jpで正確かつ最新の情報をご確認ください。

5.【だし】ホシコ「畑のおだし」

5.【だし】ホシコ「畑のおだし」

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「調理用具メーカー『ルクエ』を日本に広めた方が知り合いでして、その方から紹介してもらったもの。主にスープ用のだしをとるときに使っています。お塩をひとつまみ入れるだけで本当においしくなるんですよ」

ITEM

ホシコ「畑のおだし」

内容量:50g×2パック

¥1998 ※2018年6月28日時点
価格は表示された日付のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、Amazon.co.jpおよびrakuten.co.jpで正確かつ最新の情報をご確認ください。

6.【ごま油】山田製油「俺の油」

6.【ごま油】山田製油「俺の油」

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「ごまの自然な風味が上品で、ほかにはない特別な香りです。サラダに少し垂らすだけでも十分おいしい。バルサミコ酢との相性もよくて、葉物野菜にかけるととびっきりおいしくなります。和と洋の両方に合う、お気に入りのごま油です」

7.【オリーブオイル】ルーチェ「E.X.Vオリーブオイル」

7.【オリーブオイル】ルーチェ「E.X.Vオリーブオイル」

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「料理教室の生徒さんからのいただきものなんですが、すごく気に入っています。青臭さのあるオリーブオイルが苦手なんですが、こちらはすごくフレッシュな香りでどんな料理にも不思議と合う。サラダの追いオリーブオイル用として愛用しています」

心がきれいな調味料。

心がきれいな調味料。

Photo by macaroni

今回ご紹介いただいた調味料はどれも、職人が手塩にかけてつくったものや、その道の目利きがおすすめする至高の逸品ばかり。だからといって、ただ単に値段が張ったり希少価値が高かったりするものには、あまり魅力を感じないといいます。そんな山口さんの調味料選びのベースとなる考え方とは?

「つくり手さんの思い入れがあるものを選んでいます。料理って、つくった人の性格が出ると思うんですよ。それは調味料についても同じことがいえます。純粋な心を持っておいしいものをつくっている人の調味料って、不思議と良い味になるんです。料理は生き物なので、つくり手さんの心次第でおいしくもまずくもなるもの。だからわたしは、人で調味料を選んでいます」
自分の目で見て、舌で味わって、心で感じたものだけを愛用する。ひとつの調味料に出会うためにその生産地や醸造所まで足を運ぶという徹底ぶりから、山口さんの調味料に対する並々ならぬ情熱が感じられます。

とはいえふだんの生活のなかでは、生産者の方の想いに触れる機会は少ないかもしれません。しかし、調味料の専門サイトをのぞいてみたり、料理家さんが納得して使っている調味料を調べてみたりと、つくり手の想いの一端には触れることはできるでしょう。そういう小さな接点の積み重ねが、自分に合った調味料を知るきっかけになるのかもしれません。
取材/小林萠(macaroni編集部)、文・構成・写真/山川俊行(macaroni編集部)

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