11.【その他】オルネドフォイユで購入したガラス製コンポート
「ずいぶん前に『オルネドフォイユ 青山店』で購入したガラスのコンポート。フルーツやおやつをのせて、リビングのカウンターに置いています。特に洋梨やマスカット、いちじくなどをのせると絵になりますね。インテリアとして十分映えます。
料理の撮影時、背景がさみしいと感じることがあるんですが、そんなときも、このコンポートの出番ですね」
人の手でやさしく育った食器たち。
愛用の食器について、1点1点の魅力や使い方を教えてくれた星野さん。味のあるアイテムの多くが作家ものかアンティークで、食器棚にもそうした器がズラリと並んでいました。どんなところで食器を買っているのか伺うと、「食器を買うのは作家さんの個展か、蚤の市のようなところ」とのこと。
作家ものやアンティークにものとしての魅力があるのはわかりますが、そこまでこだわる理由はなんでしょう。そこで思い出したのが、“やさしい”というキーワード。愛用品を見てふれていると、そこからやさしさのようなものが感じられる気がします。
「ちょっとした傷やゆがみは、ハンドメイドでつくられたものやアンティークには必ずと言っていいほどあるものです。そういうものを当たり前と思う許容も、やさしさなんじゃないでしょうか」
さらにもうひとつ、やさしさを感じる理由があると、星野さん。
「人の手でつくられ、人の手を介して我が家へやってきたものばかりです。そうしてふれられてきた中で、これらの食器には温もりがこもっているんじゃないかと思うんです。これらの食器からなにか感じたのだとしたら、きっとその熱」
人の手でやさしく育てられた食器に囲まれ、日々やさしい料理を発信しつづける星野さん。家にあるものはすべて思い入れがあり、それらを愛でながら食事をする時間は、日々の暮らしの中で唯一無二の特別なものになるはず。
お気に入りのコンポートをふきんで拭きながら、その魅力について話す彼女の顔をふと覗いてみると、その日見た中で一番やさしい表情が浮かんでいました。
文・構成・写真/植松富志男(macaroni編集部)
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