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「醸しにすと」はカビもへっちゃら!? 発酵食の専門家は菌と上手に暮らす達人

味噌、しょう油、パンにヨーグルトに米麹……、発酵食っておいしいものばかりです。今回はそんな発酵食のスペシャリストがもつ資格「醸しにすと」について調べてみました。健康的な食生活の実現に役立ちそうなこの資格、いったいどういうものなのか。

「醸しにすと」ってナンダ!?

今なお増え続け、もはや把握するのも困難なほどの数になってしまった食に関係する資格。あまりに多すぎてどれが何やらわけわからん!というあなたのために、毎回1つ取り上げてその全貌をご紹介するのが本企画。

今回取り上げるのは、「醸しにすと」と呼ばれる資格です。“醸す”という言葉の意味から察するに、発酵に関係しているものだということはわかりますが、いったい全体どういう資格なの?
▼前回の記事はこちら!

通信講座の「がくぶん」さんに訊いてみた。

学文社前。取材日の東京は大雪に見舞われていました。

Photo by macaroni

「醸しにすと」でキーワード検索すると、まず最初に表示されるのが「がくぶん」のHP。がくぶんといえば、さまざまな資格の通信講座を運営している会社です。こちらで「醸しにすと」の養成講座も開講しているとのことで、その詳細を訊ねてみました。
ーーさっそくですが、「醸しにすと」の講座について教えてください。

私どもは「醸しにすと」の資格取得のための通信講座を「発酵食スペシャリスト養成講座」という名称で運営しております。おいしくて健康に良い発酵食の魅力がまるごとわかる、そういう講座ですね。詳細は弊社のHPをご覧いただくとわかりやすいかと。
発酵食スペシャリスト(醸しにすと)養成講座の教材の一部。テキストとDVDで、自分のペースで学べます。

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発酵食スペシャリスト(醸しにすと)養成講座の教材の一部。テキストとDVDで、自分のペースで学べる。

発酵食への興味を受け止め、スペシャリストと呼ばれるに足る知識をきちんと得られる内容となっています。教材にはレシピ集も含まれているので、発酵食づくりを楽しみながら学んでいただければ。
ーー「醸しにすと」とは、つまりはどういう人材なんでしょう。

自分、そしてご家族のための健康的な食生活を実現するために、日本の伝統文化である発酵食を上手に使える。そういう人材です。
・健康な食生活を送るため、発酵食を上手に生かせる人。
・発酵食とはどういうものか理解している。
・発酵食がどのように健康に寄与するか理解している。
・発酵食を自分でつくれる。
・仕事に生かせる。

これらに多く合致する方が「醸しにすと」であるといえます。
ーーどういう方が養成講座を受講されているんですか?

9割超が女性です。受講の理由は一様ではなくて、ある人は飲食店を経営していて、健康を気にするお客様が喜ぶメニューを作るため「醸しにすと」の養成講座を受講されたそうです。昔から発酵食が大好きでテンペの製造を仕事にしているという方が、発酵の仕組みを詳しく学びたいと受講してくださった例もあります。
ーーほかにはどんな方が?

妊娠期間中のひまな時間を使って受講したという方もいれば、子供ができたことで食への意識が高まったというママ醸しにすともいます。お孫さんに健康的なパンを食べさせたくて発酵食品を学ぼうと思ったという60代の女性もいらっしゃいますね。

先ほども申し上げましたが、発酵食品を体系的に学べる教材はそれほど多くありませんから、ちゃんと学びたいと考えた末に「醸しにすと」へ行き着いたという方が多いようですよ。

発酵食作りの効果?「カビくらいへっちゃら!」

加藤マユミさんのエッセイコミック「発酵かあさん」(リイド社)コミックス1,000円、kindle版 926円

加藤マユミさんのエッセイコミック「発酵かあさん」(リイド社)コミックス1,000円、kindle版 926円

漫画家であり、二児の母でもある加藤マユミさんも、「醸しにすと」の資格を所持するひとり。どんなところに魅力を感じて資格取得に至ったのでしょう。
ーー漫画家の加藤さんがどうして「醸しにすと」の資格を取ろうと思ったんですか?

私、グルメ漫画がすごく好きで。自分でも描いてみようと、既存の作品とかぶらないテーマはないかと探してみたら、発酵食を取り上げた作品はなさそうだった。いろいろ調べているうちに、発酵食自体への興味が増していきました。
その後、リイド社さんで企画がとおりまして、「発酵かあさん」という作品を1巻分連載させていただいたんです。醸しにすとの資格は、この連載を続けている間に取得しました。せっかくだからちゃんと勉強したほうがいいなと思って。
ーー「醸しにすと」の通信講座、ぶっちゃけおもしろかったですか?

それがおもしろかったんですよ。教材はわかりやすいし、実際に発酵食を作って記載するレポート提出も楽しかった。そもそも発酵食を作ること自体がおもしろい。
ーー発酵食のおもしろさってどんなところでしょう。

おもしろいのは難易度の高いものなんです。中でも難しいのが天然酵母のパンとぬか床。もう失敗の繰り返しですよ!でも、それをどうすればおいしく仕上がるか、考えて、試して、また考えて、工夫するのがいいんです。
ーー発酵食について学んで「醸しにすと」の資格を取った。以前と変わったところは?

食品の傷みについておおらかになりましたね。カビがついても「これくらい大丈夫でしょ?」みたいな(笑)。自作の発酵食には消費期限の記載がないから自分の五感を信じるしかない。見た感じやばいなとか、におってみてアウト!とかね。思えばタフになりました。

あと、目に見えないものを信じられるようになりました。なんか大きな話になっちゃいますが。菌って見えないけど明らかにそこにいて、上手に付き合えば私たちを助けてくれる。そういうことを実感しています。
あと、体調がよくなりましたね。お通じがよくなったし、お肌の調子もいい。うちでは子供と一緒にお味噌をつくったりするんですけど、それも楽しいですよ。発酵食品を手作りする姿を子供にみせるっていいと思うんですよ。うちのお母さんは味噌とかパンを手作りしてくれてたな、とか、記憶に残るじゃないですか。
 「発酵食品をはじめるきっかけになるし、資格を取りつつ作り方も覚えられる。おもしろいですよー、醸すのは!」と加藤さん。家族の健康を守る役にも立っているとのことで、「醸しにすと」の資格取得という選択は、加藤さんにとっては大正解だったようです。

発酵食を正しく学びたいなら「醸しにすと」に

今回「醸しにすと」について調べる中で見えてきたのは、日本食に欠かせない要素である発酵食にもかかわらず、それを体系的に学べる場所が少ないこと。発酵食を学べる講座・資格はほかにもいくつかありますが、より体系的な知識を身につけたいと考えるなら「醸しにすと」は失敗のない選択肢ではないかと思えました。

味噌やパン、ぬか床などは難易度が高いようですが、ヨーグルトのように簡単に作れる発酵食もたくさんあります。これから健康的な食生活をしようと思っている人は、「醸しにすと」にチャレンジすることで理想の暮らしに一歩近づけるかもしれませんね。

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