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【映画とイタリアン】シェフの気ままな休日レシピ vol.3「トスカーナの休日」

昨日の疲れが重くのしかかる冬の午後。人生のおもしろさを素敵に描いたあの映画なら、気分転換の大きな助けになるだろう。用意すべきは「リボリータ」。主人公の再出発を見守りながら、食材を再出発させるおそうじ料理をいただくとしよう。

2018年6月7日 更新

「トスカーナの休日」で疲れを癒す昼下がり

晴れやかな空がどこまでも広がる、風の冷たい昼下がり。

昨日のパーティーのあと片付けもやっと終わりが見えてきたところだ。少しワインを飲み過ぎたのか、まだ頭が起きてこない。こんな日は温かくて体にやさしい料理をつまみに、疲れた心にエールをくれそうな物語を観て過ごすとしよう。
今日の映画は、「トスカーナの休日」。原題は「Under the Tuscan Sun」だ。

出逢いからはじまる『再出発』

突然の離婚ですべてを失なった主人公のフランシス。友人からプレゼントされたトスカーナ旅行で、運命的に出逢った家を衝動買いしてしまう。いろいろな人と出逢い、たくさんの恋をして、人生の「再出発」をする。そんなあらすじ。
イタリアののどかな田舎の風景と、陽気で憎めないイタリア人。キャラの濃い人々が次から次と出てくるが、それをなんともバランスよくまとめあげ、観る人を「人生何があるかわからないけど捨てたもんじゃない」という気持ちにさせてくれる素敵な作品だ。こんな日にはまさにぴったりといえる。

「リボリータ」で冷蔵庫の中身も一新

そんな作品と一緒に食べる料理は、昨日の残り物を『再出発』させてくれるトスカーナの伝統料理「Ribolita(リボリータ)」がいいだろう。
元々はトスカーナの貧しい人たちの食べ物で、豆や野菜のシンプルなスープに硬くなったパンを入れ、再び煮込んだ(リボリータ)料理だ。
今でもトスカーナ地方では冷蔵庫のおそうじ料理なんて言われていて、余った野菜や豆、パンなどなんでも入れて作られている。
今日は、昨日のカポナータ(野菜のトマト煮込み)の残りと、肉料理の付け合わせにした豆(お肉は全部食べてしまった)、少し硬くなったパンを入れ、水と一緒にグツグツ煮込むだけ。パンがしんなりしてきたら味を調えて完成だ。
食べるときにチーズやオリーブオイルをかけるのもおすすめ。たくさん作って、明日またリボリータして食べると味が馴染んでこれまたおいしい。
余り物がない時のために簡単に作れるレシピを書くが、あくまでこれは参考程度に。自分のスタイルで好きなものを入れて自分の味を追求していってほしい。

リボリータ(Ribolita)のレシピ

リボリータ(Ribolita)の調理例。

Photo by macaroni

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渡部 敏毅

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