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アジアの旅と映画に学ぶ、八角(スターアニス)の使い方と中華風レシピ

「スターアニス」とも呼ばれる、中国とベトナム原産のスパイス「八角」。中国では古くから漢方としても重宝されてきた、中華料理に欠かせない香辛料です。胃腸の働きが衰える夏から秋への変わり目に食べたい中華風のレシピを、3品お届けします。

2018年7月3日 更新

「台湾風の茶葉煮卵」のレシピ

材料
・たまご
・茶葉(今回はウーロン茶を使用。紅茶やジャスミン茶などでもおいしいです)
・八角
・桂皮(シナモン。なければ、八角だけでも)
・しょう油
・砂糖(私は、きび砂糖を使用しています)
作り方
1. 鍋に水をはり湯を沸かし、沸騰したお湯で15分ほどたまごを茹でて、ゆでたまごを作る。

2. ゆでたまごの熱が冷めたら、たまごの殻全体にヒビを入れる。

3. 底の深めの鍋に殻の付いたままゆでたまごを並べ、たまご全体が浸るくらいの水を注ぐ。

4. 茶葉、八角、醤油、砂糖を加えて、ごく弱火で2時間以上煮こんでいく。途中、味を見て足りない味を足し、調えながら煮こむ。

5. 煮汁と一緒に冷蔵庫で一日以上冷まし漬けて、食べる前に再び熱を加えたら、完成です。香菜など添えて食べると、とってもおいしいです。

八角を使う料理③ 季節の野菜と鶏肉の香港風炒め

日本にも中華街があるように、外国を旅するとあらゆる場面で出逢う「チャイナタウン」。初めて異国の中国人街に出かけのは、20代の初めに訪れたタイでした。

きんぴかに光る金のネックレスたちが並ぶ店、怪しげな食材屋さん、生薬の並ぶ漢方薬局、強い香りが鼻先から頭を突く香辛料屋さん……。タイの中国人街で体感した空気と、怪しげで異質な雰囲気に旅情を感じた私は、どこかを旅するたびに中国人街を訪れるようになりました。
私は、ウォン・カーウェイ監督の映画が好きです。なかでも香港を舞台に描かれた『恋する惑星』(1994年)と『天使の涙』(1995年)がとても好きで、香港を旅した時には、旅にでる直前まで何度も繰り返しこれらを観て、香港旅へと気持ちを高めたものです。
沢木耕太郎さんの著書『深夜特急1 香港・マカオ』もまた、旅の前に読み返しました。本と目の前に広がる景色を照らし合わせては、変わってしまっている町並みに少し落胆したのを憶えています。時とともに町が変わりゆくのは、当たり前のことなのですが。

「季節の野菜と鶏肉の香港風炒め」のレシピ

材料
・季節の野菜いろいろ(今回は、夏の終わりの野菜を。ピーマン、きゅうり、ゴーヤ、いんげん、なす、オクラなど)
・鶏肉(胸肉を使用しましたが、ささみ肉やひき肉を使っても、おいしいです)
・ニンニク
・しょうが
・クコの実(手に入らなければ、レーズンなどで代用しても、おいしいです)
・松の実(手に入らなければ、カシューナッツなどでも、おいしいです)
・八角
・五香粉
・塩
・こしょう
・砂糖(私は、きび砂糖を使用しています)
・酒(お家に紹興酒があれば、紹興酒を。さらにおいしく仕上がります)
・みりん
・ごま油
作り方
1. 中華鍋のように大きめで少し深さのある鍋にごま油をさし、みじん切りにしたニンニクを弱火で熱し、香りがたってきたら同じくみじん切りにしたしょうがを加える。

2. 塩をふり酒に浸しておいた鶏肉を鍋に加えて中火で炒め、火が通ったら一旦ボウルなどに取りだしておく。

3. 油が足りないようなら鍋にもう一度ごま油をさし、食べやすい大きさに刻んだ野菜たちを、火の通りにくいものから順に鍋に加え、強めの火で焦げないように炒めていく。

4. すべての野菜たちが鍋にいれられたところで、先に炒めておいた鶏肉を鍋に戻し、八角、酒、みりんを加え、水分がなくなるまで強めの火で炒めていく。

5. 鍋の水分がなくなる手前で火を少し弱め、砂糖、塩、こしょう、五香粉をふり、クコの実と松の実を加え、全体を混ぜ合わせるようさらに炒める。

6. 鍋のなかの具材たちが調和して、味が調ったら、器に装い完成。今回は、しその穂を最後に散らしてみました。

食べることを通して、世界を学びたい。

ウォン・カーウェイ監督の映画を想いながら旅した、いつかの香港でいただいた飲茶

ウォン・カーウェイ監督の映画を想いながら旅した、いつかの香港でいただいた飲茶。

外国の中国人街や香港、台湾の旅を経てから、東京でも日常的に中華料理を欲するようになりました。四川、上海、北京、広東、東北地方、香港、台湾、客家、ウイグル……。どこまでを中華と分類するのかはさておき、東京で食べることの出来る中華料理は、様々です。中国4000年の歴史とはよく言いますが、ところ違えば風土や文化の違う、そんな土地の歴史まで感じとることの出来る料理が、私は好きです。
お酒を飲み始めたばかりの頃、氷砂糖を加えなければ飲むことの出来なかった紹興酒も、今ではストレートで飲むことが出来るようになりました。苦手だったピータンだって、今では家でピータン豆腐を作るくらいの好物です。

料理は、現代だけではなく過去の人々と繫がることだって出来てしまうツールです。食べることを通して、世界を学びたい。食べることを通して、人と繫がりたい。私はいつも、そんな風に願っています。
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WRITER

ピリカタント 西野優

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