ラマダン中の生活

日の出前から日没までの限られた時間とはいえ、仕事との両立など大変なこともあるはず。イスラム教徒の人々は、その期間中どのように過ごしているのか気になりますよね。
日中であれば、普段よりもコーランを長く読んだり、アッラーへの祈りをささげる時間を多くとったりします。人へ会いに行く行為がよい行いとされているため、あまり会えない友人や親戚、目上の人に、積極的に会いに行くといいます。 人へ会いに行くのは、モスクでの礼拝やお祈りを終えた夜の時間が多いため、ラマダン中は、寝不足になる信者が多いといいます。

仕事

中東地域のイスラム教徒は、9割を超えるとも言われ、ラマダン中は国全体が特別な空気に包まれます。 日常生活もラマダン中心になり、企業や役所の勤務時間も、始業は9時や10時、終業は午後3時くらいまでとするところが多数。仕事の能率はかなり落ちますが、何よりも宗教行事が優先されます。

ザカート

「ザカート」とは、貧しい人への施しのこと。一年の蓄えの2.5%を払うことが義務とされています。ラマダン中に払わなくてもよいのですが、一年に一度収めるようになっているため、忘れないようにラマダン中に納める人が多いよう。

自分で決めた場所や人へ納めます。なお、ザカートはムスリム(信者)の義務で、寄付とは異なります。寄付は「サダカ」といい、ラマダン中におこなうことはとてもよいとされています。

断食破り「イフタール」で太る人続出?

イフタールは、断食破りの意味。日の出から続いた断食が、一旦ここで終わり、イスラム教徒は家族や友人とともに、その日初めての食事をします。 イフタールは、イスラム教徒同士や道行く人、隣人にも振舞います。異教徒でも参加でき、街を歩いていれば、「一緒に食べて行って!」と、声がかかり、食事をみんなで分け合おうという、信仰者の気持ちが、あちらこちらに溢れる時間。

イフタール食の内容

イフタールの開始は、空っぽの胃に負担をかけないよう、水分から取ります。特にローズシロップを使った「ルーオブザ」という赤い飲み物が人気。そのほか、ナツメヤシ、フルーツサラダ、揚げ菓子を水飴に絡めたジャレビ、豆とスパイスを合わせたサモサなどでお腹を満たします。 人によってはイフタールのあと、改めて本格的なディナーを食べ、さらに、次の日に備えて夜明け前の食事(セヘリ)もとるなど、イフタールから日の出までの8時間、ひっきりなしに食事を続ける人も少なくないのだとか。 大量の食事をし、断食月にも関わらず太ってしまう人も。そのため、各家庭の食費は、断食中にもかかわらず、上がってしまう事実があるのは、おもしろい話ですよね。日中お店を締めているレストランも、イフタール開始の合図とともにたくさんの人で賑やかに。ラマダン期間中は、飲食店はかきいれ時になります。

イスラム教徒以外の人々

異教徒は断食をする必要はありませんが、公共の場所や、ムスリム(イスラム教徒)の前で飲食しないように通達がされます。飲食や喫煙を公共の場でした場合には、宗教警察に通報され連行されることもあります。 飲食店は、日没後に開店するところがほとんど。
※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、不要不急の外出は控えましょう。食料品等の買い物の際は、人との距離を十分に空け、感染予防を心がけてください。
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