連載

おうちごはんをカフェめしに変える、miku_colorsさん

料理写真を投稿しているインスタグラマーをひとり取り上げ作品の魅力を語る連載の第2回は、トーストやパンケーキの写真が印象的なmiku_colorsさん。その素敵な写真の数々を見ながら、フォロワーを引きつけるスタイリング力のひみつを考えます。

2016年6月27日 更新

写真集も発売したmiku_colorsさん

6月17日の時点で15万8千人にフォローされているmiku_colorsさん。自身のInstagram投稿写真をまとめた写真集『おうちカフェのBREAKFAST』(河出書房新社)を発売中で、フード写真をチェックしているインスタグラマーの間ではよく知られた存在です。

その作品は、どれもほどよく力が抜けていて、見ていて心地よいと感じるくらい。それでいて、ときには隙のない構図力とスタイリング力を発揮して、「こんな写真も撮れるんだ」と驚かせてくれます。

まずは、そんなmiku_colorsさんがどんな写真をInstagramに投稿しているのか、見ていきましょう。

まるでカフェでの1シーンのような写真

著書のタイトルにもあるとおり、おしゃれなカフェの朝食のような投稿写真はmiku_colorsさんの真骨頂。

上の写真では、どこかの道の駅で買ったという天然酵母のパンをカッティングボードに乗せ、お皿に乗せたサラダとフルーツ、紅茶、などをバランスよく配置しています。

これだけ被写体が多いと構図づくりはむずかしいものですが、一つひとつの被写体が座りのよい位置に置かれた、整った1枚となっていますね。
こちらはホットサンドを撮った写真。手前のものとはうってかわって被写体の数は少ないですが、テクニカルな1枚です。

ロウキー(狙って暗くした写真)に撮ったことで、光の具合がより朝っぽくなっていますし、溶けたチーズのはみ出し具合、とってもシズル感があります。ピントを合わせる距離感も絶妙で、マグのボケ味もいい感じです。

miku_colorsさんの写真の特徴

オープンサンドイッチ、トースト、パンケーキなど、パンを使ったメニューが多いのはmiku_colorsさんの大きな特徴。それぞれをおしゃれに見せるアイディアがたくさんあって、見る者を飽きさせません。

たとえば、上のはちみつレモンを使ったフレンチトーストを撮った写真は、お皿だけ見ればシンプルな置き方ですが、パンの見せ方に工夫が感じられます。S字構図(アルファベットのS字形に被写体を配置した構図)の要素を取り入れたことで、画にまとまりが出ていますし、強めに入れた焼き目がとってもおいしそう。

なによりのポイントは、上からかけた追いはちみつ。この演出ひとつでフォトジェニックなひと皿という印象が増しています。
こっちは丸パンでつくった簡単サンドとサラダの朝ごはん。メインのサンドイッチのボリューム感がいいですよね。

サンドイッチに合わせたのでしょうか、サラダの方もボリュームたっぷり。また、サラダ、ストロー、背景のグリーンのトーンを合わせることで、画に統一感を生み出しています。これにはサンドイッチの色味を際立たせ、自然に目を止めさせるという効果もありますね。

野菜いっぱい!フルーツたっぷり!

miku_colorsさんの投稿写真にはたくさんの野菜やフルーツが使われています。サンドイッチもそうですし、
トーストを乗せたプレートも野菜とフルーツがたっぷり。たくさんの食材によってつくられる彩りは、miku_colorsさんの作品をカフェの朝食メニューっぽく見せているポイントのひとつといえるでしょう。

センスを感じる小物選び

料理を乗せるお皿、カトラリー、グラスやポットなど、miku_colorsさんがお気に入りとしているアイテムの使い方もポイント。
メニューに合わせて使い分けられる食器たちは、そのものひとつ見てもおしゃれだったり可愛かったりして、目を楽しませてくれます。

miku_colorsさんのような写真を撮るには

以上をふまえて、miku_colorsさんの作品のような写真を撮るコツを考えてみましょう。

miku_colorsさんの写真は「おうちカフェの朝ごはん」をイメージしたものなので、自然光で明るく撮るというのは第一条件。これを意識した上で、以下のポイントをおさえてください。

パンと器、カフェイメージにこだわる

「パンとうつわとおうちカフェが 大好きな食いしんぼう」

これはmiku_colorsさんのアカウントからの引用ですが、ここにmiku_colorsさん風の写真を撮るコツが示されているように思います。

まず、撮影するのはパンを使ったメニューであり、料理とのビジュアル的な相性を考えながら、お気に入りの食器、小物でスタイリングする。イメージはもちろん「おうちカフェ」。おしゃれであることを何よりも大切にする。

これだけで、被写体の印象はmiku_colorsさんにかなり近けることができるはず。

たっぷりの野菜とフルーツは欠かせない

miku_colorsさんのような写真を撮るには、野菜とフルーツが欠かせません。特に多めに使ってほしいのは、キャベツやレタスなどの葉物野菜とミニトマト。
また、フルーツではイチゴを使うようにしてください。ビビットなイチゴはカットしても画の中のアクセントとなりますし、そのまま器に盛って画の中に入れるだけでもかわいく見えます。

試しに、少し手をかけたトーストを大きめのお皿に乗せ、同じお皿にサラダとイチゴを乗せてみてください。整えて見せるにはセンスも必要ですが、らしく見えてきたのでは?

ひと手間を惜しまない

3段に重ねたパンケーキに「ノーブル」のメープルシロップをたらーり。こちらもシズル感のある、とっても画になる演出です。何気ない1枚のようで、見せ方についてはかなり考えられています。

上の写真では、シロップをたらす方向までしっかりとイメージした上で撮影にのぞんでいるはず。横からのアングルで撮ったこの作品でシロップによるシズル感を演出するなら、この位置がまさにベストといえるでしょう。
こちらはパンケーキをスキレットに盛った写真ですが、これにもいろいろな工夫が見られます。おそらく、パンケーキは焼き上げてから少したったものをスキレットに盛り直しているでしょうし、カトラリーはスキレットの色に合わせて選んでいるはず。

また、アボガドについては色が悪くならないよう調理にあまり時間をかけず、熱もあまり加えていないのでは。

miku_colorsさんの写真からは、そんなふうに、何をどうすればより素敵な写真になるか深く考え、手間を惜しまず実践しているという雰囲気が感じられるのです。

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uematutoshio

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