ライター : BBC

北海道でお正月といえば…

みなさん、今年のお正月はおせちを食べましたか?お重にぎっしり、いろどりよく詰められたおせち料理はお正月ならではのごちそうですね。 そうそう、おせち料理といえば上の写真のように海老に鯛にだて巻きに……違うんです!これ、実はお菓子なんです! 北海道および青森など東北の一部地域では、お正月に「口取り(くちとり)」というお菓子を食べる習慣があります。とってもリアルに作られているけれど、これが全部お菓子だなんてびっくりですよね。

口取り菓子って?

口取り菓子は、おせち料理そっくりに作られたお菓子のこと。海老や鯛などの縁起物の料理を模して、白あんベースの練りきりや羊羹で作られています。北海道、青森など東北の一部地域で食べられるもので、一般的にはおせちを食べたあとにいただくデザートのような位置付けだそうです。

北海道の冬の風物詩

とくに北海道ではお正月に口取り菓子を食べる習慣が根付いており、クリスマス終了とともに店頭に並べられ、お菓子屋さんだけでなくスーパーやコンビニエンスストアなどでも販売されるほど。お正月に欠かせない縁起のよい和菓子として愛されており、口取り菓子がずらりと並ぶ光景は北海道ではおなじみの冬の風物詩となっています。

道産子あるあるの「口取り食べたい!」

甘くておいしい、しかも見た目のかわいい口取りのファンは多いものの、お正月にしか食べられないだけに、毎年その販売スタートを心待ちにしている道産子は多いようです。 Twitterでは今年も、「明日は口取り菓子を食べるんだ、わくわくやで」「北海道の正月は口取り食べないと物足りない」といった声が上がっていました。
しかし北海道など一部の地域以外で見つけることはほぼ難しい口取り菓子。中には「口取り菓子食べたい!東京でどっか売ってないかなー?」「?!口取りって北海道とか青森だけなの?!?!」と、自分の住んでいる地域で売られていないことに驚いたり、がっかりしたりしている人もいるようです。
道産子にこんなに愛されている口取り菓子……とっても甘いようですが、どんな味なのでしょう。気になりますね!

口取り菓子のルーツは?

本来、口取りとは懐石料理などのお膳料理の最初に出される料理のことで、昆布、勝ち栗、のし鮑などが始まりだったそうです。 それがなぜ北海道ではお正月用のお菓子になったのでしょう?はっきりとしたルーツはわかっていませんが、一説には、日本全国から集まった開拓民たちがお正月を祝うため海老や鯛などを用意しようにも手に入れられなかったことから、そっくりに作ったお菓子で代用したのが始まりではないかとのこと。
北海道独自の文化として発展を遂げた口取り菓子には趣向をこらしたものが多く、そのデザイン性の高さは注目に値します。毎年、どんなデザインの口取り菓子が登場するのか楽しみにしている人も多いようです。
一つひとつがとてもかわいく、お皿に並べても絵になる口取り菓子。北海道でお正月を過ごす機会があれば、ぜひ探してみてはいかがでしょう!?
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