ライター : 茂山 夏子

フライドチキンとビールが合体!?

キンキンに冷えたビールとジューシーなフライドチキンの組み合わせは最強ですよね!別々で食べれば間違いなしのコンビです。しかし……近年"この2つが合体した"という恐ろしいニュースがアメリカ全土を騒がせているのです。 合体とは、一体どういうことなのでしょうか。今回はアメリカで突如爆誕した「フライドチキン入りビール」についての衝撃情報をお届けいたします。

「フライドチキンビール」爆誕!

「フライドチキン入りビール」というパワーワードビールを開発したのは、アメリカ・バージニア州の醸造所「ザ・ベールブリューイングカンパニー(The Veil Brewing Company)」。現地では"様々な変わり種ビールを販売している醸造所"として有名です。
「フライドチキン入りビール」の開発者は、ビールと一緒にフライドチキンを食べようとしたとき、ふとひらめいたのだと言います。「フライドチキン食べながらビール飲むのって、手に油つくから面倒だよね」「……あれ?フライドチキンをビールにしちゃえば解決するんじゃない?」
そうして誕生した(してしまった)のが「フライドチキン入りビール」。商品の正式名称は「フライドフライドチキンチキン(Fried Fried Chicken Chicken)」と言います。何だか恥ずかしくて言いにくいので、世間では"FFCC"と略されて広まっているようです。
「フライドチキン入りビール」は、ダンディなおじさんのイラストが描かれた缶に詰められ販売されています。アルコール量は8%と一般的。グラスに注いでみても、その見た目はごく普通のビール。フライドチキンの「フ」の字も見当たりません。 製造工程ではビールに直接フライドチキンを投入して風味付けしているのですが、チキンの量はビールと比較して4%程度とそこまで多くありません。なので、実際にフライドチキンの味はしないとのこと。「よかった……」という安堵感の中にちょっとしたガッカリ感が顔を覗かせたのは筆者だけでしょうか。
こちらのビールの最大の特徴は"DIPA"という種類のペールエール・ビールを使用しているところ。DIPAはペールエールの中でも特にホップの主張が強く、しっかりした苦味を感じることができるビールです。 チキンの味はしないとのことですが、フライドチキンのスパイシーな風味は辛口のDIPAと意外にもマッチしてくれる……のでしょうか?

実際に飲む人も続々!気になる味は!?

チキンの味がしないというのは本当なのでしょうか。そして、果たしておいしいのでしょうか?実際に味わった方の声をSNSで調査してみました。
口コミではやはり「フライドチキンの味はしない!」という声が多く見られました。ですが「ジューシーでおいしい!」という感想も。この"ジューシー"という表現は、オレンジやマンゴーを思わせるフルーティーなペールエール・ビールの香りを指しているのでしょうね。
中には「フライドチキンのフレーバーが弱すぎて物足りない!」と、フライドチキンを追加するチャレンジャーもいました。
フライドチキンを浸して飲んでみた方からは「1杯飲んでもういいやって思った」などの感想が寄せられています。ビール単体で飲むなら、意外にもバランスが良く口当たりも滑らかで飲みやすいとのこと。ただし日本でポピュラーなキレと爽快感のあるビールではないので、飲み終わった後に独特の重たさが来るようですね。

数量限定発売で、入手困難!?

さて、口コミを見て「飲んでみたい!」と思った方もいるかもしれませんが、こちらの「フライドチキン入りビール」は数量限定生産の商品。購入には1人3パックまでという制限がかけられましたが、アメリカでは"すでに完売"との噂が広まっています。もちろん日本でも販売されていないので、残念ながら入手は困難なんです。
ただチキンの味がしないなら、DIPAにほんの少しスパイスを加えれば似たようなものを再現できるでしょう。気になった方は、"DIPA"や"IPA"、"インディア・ペールエール"と表示されたビールを探して再現してみてくださいね。

さすがアメリカ!自由の国だぜ!

「さすがアメリカ!やることが違ぇぜ!」なんて思わされる衝撃のニュースをお届けいたしましたが、いかがでしたか?賛否は別れそうなものの、アルコール文化の発展にはいつもチャレンジ精神と新しい発想を忘れない者が必要不可欠でした。文化とは、このようなことの繰り返しで発展していくのかもしれませんね。
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