ライター : 前田未希

料理家 / フードコーディネーター

生スルメイカの「ワタ」を活用!

5〜9月はスルメイカの旬!新鮮な生スルメイカが手に入る時期は、その味わいを楽しめる調理法を選びたいものです。 そこで今回ご紹介するのは、生スルメイカならではの「ワタ(内臓)」を使ったレシピ。 捨ててしまっている方もいるだろうワタですが、濃厚で、コクがあって、大人にはたまらない旨味が詰まっているんですよ。あん肝やカラスミ、イカの塩辛など「ちょっとクセのある味」が好きな人にはたまらない味ですよ!

『材料シンプル♪イカのワタ焼き』の作り方

分量(2人分)

スルメイカ 1杯 サラダ油 小さじ2 塩 少々 A 酒 小さじ1 A 醤油 小さじ1/2

作り方

①背の方に親指を入れ、胴と内臓の接合部分を指で引き剥がす。
胴に何もついていない状態にします。包丁は使わなくても、指で胴と内臓の間をかき分けるようにすると。すんなり分かれます。 ここでしっかり中まで引き離しておかないと、内臓を引き出したときに内臓が全て抜けず、ちぎれたりするので注意。
②左手でエンペラ、右手でゲソの部分を持ち、ゆっくりと引っ張る。
③軟甲を取り除き、胴の中を水洗いする。
軟甲は透明で細長いもののこと。やや硬く口当たりを損なうので、取り除きましょう。 また、内臓を引き出した時に、内臓の先端が中に残ってしまった場合は、この時に流水で洗い流しながら掻き出しましょう。
④内臓を可食部と不可食部に分ける。
写真の左側はイカの食べた消化途中の餌が入った胃です。ここは食べられません。右側が可食部の肝臓(ワタ)なので、つなぎ目の部分で切り落としましょう。 また、写真では胃に消化中のものが沢山詰まっていますが、空っぽの状態もあります。
⑤胴、内臓、目(くちばし含む)、ゲソに切り分ける。
⑥切り分けたワタを包丁で切り開き、塩をまぶして5分ほど置く。
塩をまぶして置くことで、臭み取りになります。塩は切り開いた時の表面にまんべんなく振りかけましょう。
⑥包丁でこそいで、皮をむく。
包丁のほか、キッチンペーパーでぬめりを拭きながら押しても皮むきできます。
⑦食べやすいように切り分ける。
胴は輪切り、エンペラは輪切りに合わせた大きさに、ゲソは食べやすい長さに切りましょう。大体の大きさを揃えることで、火の通りが均一になります。
⑧フライパンにサラダ油を熱し、中火で胴・エンペラ・ゲソを炒める。
⑨色が変わったらワタとAを加える。
⑩箸でワタを持ち、全体に馴染むように混ぜる。最後に残った空袋は捨てる。
殻になったワタ袋は口当たりが悪いので捨てましょう。

小鉢によそってできあがり!

ワタから磯の香りが広がり、濃厚な味わいが堪能できます。イカの胴やゲソだけでは感じることのできない、強いイカの旨味を味わいましょう。 しっかりとくさみ抜きをするのがおいしく作るコツです。くさみ抜きといっても、塩をまぶしておくだけなのでとても簡単ですね。 ワタには旨味がたっぷりなので、調味料をあれこれ加える必要はありません。少量の醤油を加えると、香ばしさがプラスされて食欲をそそりますよ。 小料理屋さん気分で、ビールや日本酒、焼酎と合わせて召し上がれ。香りの強いおつまみなので、焼酎は緑茶やウーロン茶で割ったもので口当たりをすっきりさせるのもいいですよ。お酒がついつい進んでしまうので、飲み過ぎには注意!

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