ライター : 池野 三奈美

管理栄養士 / Webライター

そもそもカルーアって何?

時は1930年、メキシコのベラクルーズ……ある兄弟がアラビカ種のコーヒーを栽培していました。「兄さん、うちの自慢のコーヒー豆で最高のリキュールを作ろう!」と思ったのでしょうか。彼らアルバレス兄弟は、地元の起業家ブランコ氏と組んで、コーヒーのリキュールを作りました。

その後1936年、化学者のモンタルヴォ・ララ氏が改良したのが現在のカルーアの原型。そして1977年には、カルーアを使うカクテルはアメリカで大人気となり、世界へと広がっていきました。

サクセスストーリーの典型のようで、カルーアの女性目線の販売戦略やその後の展開など興味は尽きません。カルーアのバックボーンも面白いですね。

さて、カルーアミルクになくてはならないカルーアですが、その正体は、コーヒー・リキュールのひとつ。コーヒーの抽出液とサトウキビの蒸留酒をベースに作ります。コーヒーの風味とコクのある甘みが特徴です。

コーヒーが原料ですが、気になるカフェインは微量。コーヒー、サトウキビともに、ベラクルス州原産のものを使います。コーヒーの抽出液と蒸留酒(スピリッツ)を混ぜ合わせ、バニラやアルコールを加えて、おなじみの黄色いラベルのビンに詰めたものがカルーアとなります。

カルーア・ミルクとは

カルーア・ミルクとは、コーヒーリキュールのカルーアを牛乳で割ったカクテルのことです。1970年代頃からアメリカのボストンで、特に女性に受けて大ブレイクしたとか。以来、世界中で40年以上のロングヒットになっています。

女性や甘党の人を中心に人気のカルーアミルクですが、スイーツ感覚で飲みやすいのでついついグラスがすすんでしまいそう。
▼甘い口当たりで人気のカクテル!飲みすぎに注意して!

カルーアミルクの度数は意外と高い!

ただしアルコール度数はビールと同じくらいで、けっして低いわけではないため、お酒の弱い人はご用心。割る牛乳の量を増やせば、アルコール度数は低くなりますが甘くなくなります。ミルク多め、グラス2杯までなど、好みの分量をあらかじめ見つけておくといいかもしれません。

参考にしたい分量は下記の通り。
・カルーア30ml:牛乳120ml=4度
・カルーア30ml:牛乳90ml=5度(ビールと同じくらい)
・カルーア40ml:牛乳120ml=5度
・カルーア40ml:牛乳80ml=6度


最初にボストンではやったのは、生クリームを使うタイプだったそうです。生クリームだと、どうしても牛乳よりも割る分量が少ないため、アルコール度数も高くなります。

また、悪酔いするパターンとしては、カルーア・ミルクが甘いために、食事やおつまみなしでぐいぐい飲んでしまうからとのこと。口当たりの良さは注意したいですね。

カロリー

カルーアミルク1杯120ml(カルーア30ml+牛乳90ml)のカロリーは143kcalです。ビール120mlのカロリーは47kcalなので、比べるとカルーアミルクのカロリーが高めなのがわかりますね。

甘くて飲みやすいからといって、ついつい何杯も飲むと、あっという間にカロリーオーバーになってしまいます。カロリーが気になる場合は、1~2杯までなど量を決めて飲むようにしましょう。(※1,2,3,4)

コーヒーリキュールの原料・ベース

ベース

カルーアをはじめとするコーヒー・リキュールの主原料は、コーヒーとベースとなるお酒です。実は、カルーア以外にもコーヒーリキュールには多くの銘柄がありますが、カルーアがトップブランドです。製品ごとにアイリッシュ・ウィスキー、中性スピリッツ、ブランデー、ラムなどさまざまなお酒がベースになっています。

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