ライター : 前田未希

料理家 / フードコーディネーター

ズッキーニを油で炒めておいしさアップ

夏野菜のひとつズッキーニは、料理に彩りをプラスしてくれる上に、ローカロリーで栄養たっぷり。特に女性にとっては嬉しい食材です。 でも、「ラタトゥイユに入れる以外にどう使えばいいのか分からない」という話をよく聞きます。味にクセはないのですが、料理のメインとするには味気ないようにも感じられる……。どんな食材と相性がいいのかもいまいちわかりづらいですよね。 今回は、そんなズッキーニのレパートリーに困っている方におすすめのレシピをご紹介!必要なのは、ズッキーニと卵、チーズだけ。フライパンひとつでできる、ズッキーニが主役のオムレツです。 ズッキーニは油との相性が抜群な野菜。油で炒めることで、とろりと柔らかく、甘みがより感じられます。チーズでまろやかに包み込み、せっかくの甘みを損なわないようにごくシンプルに仕上げました。

『ズッキーニが主役のオープンオムレツ』の作り方

Photo by miki_maeda

分量(15cm 6インチサイズのスキレット使用)

ズッキーニ 1本 卵 2玉 ピザ用チーズ 30g オリーブオイル 大さじ1 塩胡椒 少々 パセリ 少々

作り方

①ズッキーニは厚さ5mm程度の輪切りにする。
薄すぎると食感が弱くなるので、厚く切るのがポイント。
②フライパンにオリーブオイルを熱し、輪切りしたズッキーニの半量を中火で焼く。
一度に全量をフライパンに入れると多すぎて焼ききれないので、2回に分けて焼きましょう。
③全体に軽く焼き色がつくまで炒め、塩胡椒で軽く味付けする。
ズッキーニに下味をつけることで、食べた時の水っぽさがなくなり、物足りなさがなくなります。
④フライパンから取り出し、残りのズッキーニも軽く炒めて下味をつける。
フライパンに油が馴染んでいるので、オリーブオイルは足さずに続けて焼きましょう。
⑤火を止め、ズッキーニをスキレット鍋に敷き詰める。
火の通りに偏りが起きないように、まんべんなく並べましょう。
⑥卵とピザ用チーズをボウルに入れて、かき混ぜる。
白身を切るようにかき混ぜると、ふんわり仕上がります。口当たりをよくするため、卵を割り入れたらカラザを取り除きましょう。
⑦ズッキーニを敷き詰めたスキレットに、Aを注ぎ込む。
卵液は自然に全体へ広がります。ピザ用チーズは最後に上に偏ってしまうので、箸などで軽く均してください。
⑧注ぎ終えたら中火にかける。
注いでから火にかけることで焼きムラが生じません。画像のようにふちがふつふつするのを待ちましょう。
⑨ふちがふつふつしてきたら、蓋をして弱火で5分蒸し焼きにする。
調理器具によって火加減は調整して下さい。底が焦げないように、火は弱火〜弱めの中火にしましょう。
⑩5分経過したら、蓋をしたまま放置し、粗熱を取る。
まだ表面が固まりきっていなくても、余熱で火が入ります。また、一度火を止めてじっくりと蒸らすことで、鍋からオムレツが綺麗に剥がれやすくなります。
⑪フライ返しなどでオムレツを底から剥がす。
蓋をしたまま軽くスキレットを揺すると、取りやすくなります。
⑫皿などを用いて、鍋底に接していた面を上にする。
⑬スキレットに戻す。
焼き加減をみて、お好みで再度加熱してもOKです。

パセリをちらして完成!

ズッキーニを惜しみなく使うことで、食べごたえのあるオムレツになります。あらかじめオリーブオイルでズッキーニを炒めることで、卵を加えてから火の通りを心配しなくてもいいのも嬉しいポイント。 香ばしいチーズの香りに、玉子で優しく包まれたズッキーニの甘みを堪能してください。 輪切りにして何層にも重ねたズッキーニは、まるでミルフィーユ。ズッキーニの焼き崩れないザクッとした外側に、とろりと甘くジューシーな内側。2つの食感をゆっくりと味わっていただきたい一皿です。 白ワインやロゼ、カクテルに合わせてお召し上がり下さい。ズッキーニの甘みを楽しむには、苦みのあるカンパリをソーダやオレンジで割って飲むのがおすすめ。味の強いお酒に合わせる場合は、少量のカレー粉をふりかけるとお酒とのバランスがとれますよ。

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