ライター : 伊藤 千亜紀

フードアナリスト

シュレッドチーズとは?

ピザやグラタンの上にのせるために、シュレッドチーズをスーパーなどで購入される方も多いでしょう。シュレッドチーズという商品名で販売されていますから、これをチーズの種類だと思っている方もいらっしゃいますよね。

しかし、実はシュレッドチーズというチーズの種類は実在しません。では、なぜこのようなネーミングで販売されているのでしょうか?今回は、シュレッドチーズの意外な事実と、おすすめレシピをご紹介しましょう。

シュレッドチーズという種類はない!

スーパーのチーズコーナーなどでは、シュレッドチーズとして販売されているのに、シュレッドチーズという種類がないなんて不思議ですよね。 でも、シュレッドチーズという名前を考えれば、納得できます。シュレッドチーズとは、シュレッドしたチーズという意味です。「シュレッド」は英語で「細かく切ること。寸断すること」を表します。 例えば、オフィスにあるシュレッダーは紙をシュレッド(細かく切る)機械です。そして、チーズを細かな柵状にしたものが、シュレッドチーズと呼ばれているのです。 近年では、シュレッドチーズの種類も増えてきており、複数のチーズをミックスさせた商品なども販売されるようになりました。

食べ方

シュレッドチーズはピザやグラタン、ドリアなど、とろけるチーズを使いたい時にぴったりです。細かくて、少量でも使えるので便利ですよね。とろけた後には焼き色がつき、香ばしい香りを放ちます。ハンバーグや餃子に入れたりするレシピも人気ですね。

生で食べられる?

ところで、シュレッドチーズは生で食べられるのでしょうか?シュレッドチーズにはさまざまな種類がありますが、生で食べない方がよい場合も少なくありません。例えば、生でも食べられるモッツァレラチーズを使ったシュレッドチーズであれば、そのまま食べても問題でしょう。また、とろけるタイプのスライスチーズにも食べられるものがあります。

しかし、ナチュラルチーズをシュレッドしたものは生で食べず、加熱が必要なものがあるんです。特に、外国産のものはリステリア菌などが繁殖している可能性があり、加熱してから食べることをおすすめします。基本的には加熱してトロトロの状態になったシュレッドチーズを食べる方が安心ですよ。

発酵熟成させたチーズ

チーズの種類の中で、そのままでも食べられるタイプのものをプロセスチーズといいます。こちらはスーパーでよく見るスライスチーズをはじめ、三角形や四角などさまざまなタイプが販売されていますね。このようなプロセスチーズは加熱殺菌の処理を行っており、そのまま食べても菌の心配などがありません

しかしシュレッドチーズは加熱処理をしておらず、発酵熟成したものが多いため、生で食べない方がいいんです。一般的なプロセスチーズとは製法が異なっており、生で食べてしまうと腹痛などを起こす可能性があります。

近年ではサラダ用にシュレッドされた、非常に細かなタイプのシュレッドチーズが販売されています。こちらは生でも食べられるように処理が施されていますので、生食しても問題ありません。パッケージの表示をきちんとチェックすることが大切ですね。

シュレッドチーズの味の特徴

シュレッドチーズは1つのチーズだけでなく、数種類のチーズをミックスさせているケースがほとんどです。そのため、味のバランスが取れていて、どんな料理に使ってもおいしくなりますね。手軽においしさをプラスしたいときには、ミックスされたシュレッドチーズを選びましょう。

最近はシュレッドチーズも種類、サイズともに商品が増えているため、「どれにしよう?」とチーズコーナーで悩んでしまいそうです。そのまま食べるプロセスチーズもおいしいけれど、「やっぱりとろけるチーズが好き!」という方にはシュレッドチーズがおすすめですよ。

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