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むくみは足や顔にでる、だるくて不快でいやな症状。でも実は、同じようなことが内臓の「腸」にもおこるのです。腸がむくむなんて、お腹がポッコリしそうで嫌ですね。身体を太りやすくして免、疫力まで低下させる「むくみ腸」の正体と改善方法を探ります。

腸もむくんでる?

女性同士ではよくある「足がむくんでパンパン」「今日は顔がむくんでる」というような会話。でも、どうやら足や顔だけではなく“腸もむくむ”そうなのです。しかも、それが便秘の解消を妨げてしまうのだとか。
そのそも“むくみ”というのは、医学的に「ふしゅ(浮腫)」と呼ばれる、皮ふのしたに水がたまった状態のことをいいます。指でぎゅーっと押すと、そこにヘコみができて、なかなか戻らないときには、なんとすでに体重の5~10%以上の水がたまっているそうです。そんな“むくみ”が腸でおこる「むくみ腸」とは、いったいどんな状態をいうのでしょう!?

むくみ腸とは

わたしたちが食べたものは、「食道」をとおり「胃」にたどりついて流動化され、さらに「十二指腸」で分解されて、「小腸」で消化され栄養分が吸収されてから、やっと「大腸」に到達します。
大腸の役わりは、小腸で吸収されなかった水分を吸収して、不要なものを便として排出すること。「粘膜・粘膜下組織・筋層および漿膜(しょうまく)」からなる腸壁をつうじて、便にふくまれる水分を吸収していくのですが、それがうまくいかないと水分が腸壁にたまってしまいます。すると、腸管がむくみ、腸の動きが悪くなるのです。それが、「むくみ腸」です。

むくみ腸でおこるトラブル

太りやすくなる

「むくみ腸」になると腸の働きが悪くなるために、栄養成分の分解が正常におこなわれなくなります。つまり、本来であれば食事でとった糖や脂質は分解され、からだのエネルギーとして代謝されます。しかし、腸がむくんで本来の働きができない状態では、糖や脂質はエネルギーとしてつかわれず、からだに蓄積してしまいます。

免疫力の低下

腸には、からだの全免疫細胞のおよそ60%が待機しています。それは腸のトラブルが、人間の免疫力に大きな影響をおよぼすことを意味しています。つまり「むくみ腸」を放置しておくと免疫力が低下してしまうため、風邪やインフルエンザにかかるリスクを高めてしまうのです。

便秘・下痢・ガスの発生

胃で流動化され腸にとどいた食物は、長い腸のぜん動(収縮運動)によって、便の排出へと向かっていきます。しかし、「むくみ腸」になると、腸のぜん動がとても弱くなり、便をうまく排出できなくなってしまいます。
また、免疫力を低下させる「むくみ腸」は、ストレスが原因といわれる過敏性腸症候群(IBS・かびんせいちょうしょうこうぐん)を引き起こすことがあります。それにより、下痢や便秘をくりかえすほか、ガスを多くしたり、ガスのにおいがキツくなるなどの症状をもたらします。また、免疫力の低下が関係する慢性疲労にもつながります。

顔の吹き出物

からだの代謝機能を低下させる「むくみ腸」は、顔の吹き出物をつくり、腸のみならず、からだ全体をむくませてしまいます。

むくみ腸の原因 

腸壁に水分がたまっておこる「むくみ腸」の、主な原因とされているのは腸の【血流障害】です。そして、その血流障害は、以下のような悪循環でおこります。

腸内環境の悪化

腸の【血流障害】がおこる、もっとも大きな原因は便秘です。実をいうと便はとても強いアルカリ性の刺激物。そんな便がたまり腸管壁が圧迫されようものなら、血流が悪くなるのはあたり前ですよね。また、便秘がつづけばからだの解毒作用が追いつかなくなり、便による有害物質がからだを循環してしまいます。

下剤による炎症

そんな便秘を解消するために服用されている下剤も、ときとして腸に【血流障害】をおこします。下剤は腸に刺激をあたえることで便を排出させます。しかし、慢性的にたくさん下剤を服用していると、刺激のあたえすぎで腸の粘膜が炎症を起こし、血流が悪化してしまうのです。

むくみ腸を改善するためには

「むくみ腸」を改善するには、なによりも便秘を解消することが必要です。そのためには、食生活に気を配ることと、軽い運動によって腸を刺激することが大切です。

発酵食品をとる

発酵食品とは、微生物が食品のもつタンパク質や糖、でんぷんを分解したものです。つまり、生きものの宝庫ということ!これらが、ひとの腸内で元気よく働いてくれます。日常的に発酵食品のヨーグルトや、味噌、塩こうじ、酢、酒かす、納豆、ぬか漬けなどを日頃のメニューにとり入れてみましょう。

食物繊維をとる

便秘改善のため、発酵食品とともに必ずとるべきなのは食物繊維。どちらか一方でも不十分なのだそうです。なお、便秘をしているひとは、便のかさを増す不溶性食物繊維ではなく、便をやわらかくしてくれる水溶性食物繊維が必要です。水溶性食物繊維は、海藻類やごぼう、やまいも、アボカド、オクラ、納豆、熟れたくだもの、そして大根などにふくまれます。また、食物繊維は大腸にとどくと腸内細菌のエサになり、変換されて大腸粘膜のエネルギー源にもなるんです!

腰をまわす

適度な運動は健康維持にとても役立ちます。そして、もちろん「むくみ腸」にも効果的です。とくに、腰を左右にまわすなど、腸管を刺激するような運動がベストです。

むくみ腸の改善におすすめの食べ方

夜ホットヨーグルト

発酵食品であるヨーグルトには、腸内環境を整えてくれる善玉菌(ビフィズス菌・乳酸菌)がふくまれています。腸まで届くビフィズス菌や乳酸菌が配合されたものを選び、なおかつ善玉菌をふやすといわれるオリゴ糖をふくんだハチミツを加えると、より効果的です。
そして、さらにヨーグルトをレンジで軽く温めると善玉菌が活性化され、ますます効果がグーンとアップしますよ。副交感神経が優位になり、腸のはたらきが活発になる夜に食べるのがおすすめです。

大根おろしをプラス

大根には、便秘の改善に必要な水分と、水溶性食物繊維がふくまれています。また、胃腸の働きをたすけるジアスターゼ(アミラーゼ)や、からだの毒素を排出してくれる辛み成分、イソチオシアネートもふくまれています。
どちらも熱に弱く、イソチオシアネートにおいては、大根の細胞が傷つくことにより生成されるので、食べ方としては大根おろしがおすすめです。おろしになった大根は、焼魚などに添えるだけではなく、発酵食品の納豆とあわせたり、ヨーグルトにプラスしたりなど、つかいやすさ抜群です。

むくみ腸にならないために

「むくみ腸」ということばは、日本ではじめて便秘外来を開設した、順天堂医院総合診療科の小林弘幸教授による造語です。
もしも、長いあいだ下剤を服用していたり、月になんども数日間便秘がつづいたり、おなかの張りや便が残っているような感じ、ガスがくさいといった症状があるときには、「むくみ腸」になっている可能性があります。すこしでも思いあたることがあれば、すぐに食生活を改善し、腸内環境を整えて治すことをしましょう!
実はひとの消化管(口から胃や腸ほか)は、解剖学的にはからだの外側なのだそうです!? そんなわけで、足や顔のむくみとおなじく腸のむくみも意識しながら、健康的な食生活をおくってくださいね。

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中山陽子

ライター たまにイラストレーター ファブリックスのデザイナーから...

http://yokonakayama.jp/

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