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連載:絶対きれいになる!皮膚科医の「美肌レッスン」

皮膚科医の私がおすすめのセルフケアを紹介する本連載。今回の主役は「甘酒」です。美容効果ばつぐんで、特に便秘の改善には薬並みの作用が期待できる伝統食。効果から作り方、飲み方まで詳しくお伝えしますので、甘酒のすごさを実感してみてください。

杜氏の手はなぜ白い?

今のように栄養ドリンクがない江戸時代から、一般庶民の貴重な栄養補給源だった甘酒。まだ私が幼いころも、家の近所に造り酒屋があって気軽に甘酒が入手できたので、よく家族で飲んでいたことを思い出します。

最近では「飲む点滴」といういわれ方もされるようになって、健康・美容志向の高い人に好んでよく飲まれていますね。多彩な栄養を簡単に摂取できますから、高齢になって食欲が少なくなった母にも時々飲ませるようにしています。

皮膚科医の立場から見ても、甘酒は美容効果の高い飲み物といえます。そもそも甘酒の美容効果に注目が集まるようになった理由のひとつは、杜氏(日本酒の作り手)の肌がとても白く、日本酒に含まれる栄養素が影響しているのではないか、ということです。

日本酒と美肌に関する研究が進むにつれて、日本酒の原料である麹に含まれるコウジ酸に、高い美肌効果があるとわかってきました。実際、コウジ酸を配合した化粧品が多数販売されています。1988年には医薬部外品として厚生労働省から認可を得ました。

古くから日本人に親しまれて、俳句の季語にもなっている甘酒。今回は、私も美肌効果の恩恵を受けている甘酒について詳しくお伝えします。

甘酒の種類

ご存知の人も多くいると思いますが、正確にいうと甘酒には二種類あります。米麹から作られたものと、酒粕から作られたものです。栄養面から見れば、どちらも美容・健康効果にすぐれた飲み物ですが、ひとつ大きな違いはアルコールが入っているかどうかです。以下に違いをまとめてみました。

米麹

まず、米麹で作る甘酒は、お米に米麹を混ぜて発酵させて作ります。砂糖による甘み付けはしておらず、でんぷん由来の自然な甘みが特長。ノンアルコールなので朝から飲めますし、お子様が飲んでも問題ありません。朝の栄養補給にぴったりで、一日を快活に過ごす原動力になるはずです。

酒粕

日本酒などのもろみを圧縮したあとに残る白色の固形物が、酒粕です。この酒粕をお湯で溶かして、砂糖などで味付けして作られます。栄養成分は豊富でもアルコール入りなので、朝から飲むには適しておらず、お子様もNG。砂糖を加えているぶん、米麹から作る甘酒と比べてカロリーは高めです。ただし、後で述べるように、酒粕の甘酒は熟睡・リラックス作用があるので、そちらを望む人にぴったりといえます。

甘酒の効果

美肌効果

まず特筆したいのが、先ほどから何度か名前が出ているコウジ酸です。肌を老化させる活性酸素の働きを抑えて、ハリのある肌を作ります。また、メラニン色素を作るチロシナーゼの働きも抑えてくれるため、シミやくすみを防ぐ美白作用も期待できるでしょう。杜氏さんの肌が白く若々しいのは、このコウジ酸のおかげといわれています。

そのほか、ビタミンB2も豊富で、こちらは皮膚の粘膜を強化してくれる栄養素。ビタミンB2をしっかり摂ると、肌全体にツヤが戻るだけでなく、唇ケアにも役立ちます。口の横が切れたり、唇が荒れたりといった症状を防いでくれるんです。リップクリーム代わりにもなる甘酒、本当にすごいですね。

紫外線ケア

美肌効果にも少しつながりますが、甘酒は夏に受けた紫外線ダメージの回復にも役立ちます。

皮膚科医として長年患者さんの診療にあたってきましたが、最近、日焼けトラブルが深刻化しているな、という印象を強く受けます。強烈な日差しはもちろん、アスファルトの照り返しや風通しの悪さなどさまざまな原因が重なって、私たちをとりまく紫外線環境は最悪といってよいと思います。

特に日差しに慣れていない人が長時間、紫外線にさらされると、肌の不調につながります。私のクリニックにも連日のように、紫外線の影響を受けてしまった患者さんが来院されます。

なるべく紫外線を直に受けないよう、服装などにも十分気をつけてもらいたいのですが、食を通じて紫外線ケアを行うことも大切。その点、甘酒に含まれるコウジ酸やビタミンB6、ナイアシンは紫外線による肌の不調を回復させてくれるんです。今からでも遅くないので、ぜひ甘酒を紫外線ケアに役立ててみてください。

ダイエット

甘酒には100種類以上の酵素が含まれています。酵素は私の代謝に関わる重要な栄養素で、体内の酵素量が減るほど代謝も減少。ですから、外部から酵素を補ってあげれば代謝が自然と上がり、脂肪を燃焼させたり、老廃物を排出させたりする効果も見込めます。

ただし、上でも述べたように、酒粕で作った甘酒は糖分もカロリーも多いので、ダイエット目的ならば米麹の甘酒を選ぶようにしましょう。

美髪作用

もし美髪効果を望むなら、米麹の甘酒を飲んでみてください。米麹の甘酒に含まれるビオチンという成分は、髪の主成分「ケラチン」の合成に必要なコラーゲンが作られるように働くからです。コウジ酸も美髪作りに関わるといわれており、甘酒は“飲むトリートメント”といえます。

便秘の改善

甘酒に含まれる植物性乳酸菌は、腸の調子を整えたり、お通じを促したりする効果が高く、個人差こそあれ、まるで薬のような効き目です。また、オリゴ糖は大腸まで届くと善玉菌のエサになるので、腸内環境がよい状態に整えられます。腸内環境と美肌が密に関係していることは、本連載で何度もお伝えしているとおりです。

疲労回復

甘酒は飲む点滴といわれるように、ブドウ糖、必須アミノ酸、ビタミンB群など私たちの健康維持に欠かせない成分が数多く含まれています。定期的に飲むことで疲労回復効果が望めるでしょう。

熟睡を促進

グッスリとした熟睡を得たいなら、ぜひ酒粕の甘酒を飲むようにしてみてください。酒粕の甘酒の原料である清酒酵母には、アデノシンという熟睡を促す脳内物質の活性化が期待できます。

甘酒の作り方

米麹の甘酒

米麹は炊飯器に入れたら、55~60度のお湯を入れて混ぜます。炊飯器の蓋を開けた状態で布巾をかけ、保温で6~7時間置きます。その間、2〜3回ほどかき混ぜましょう。保存容器に移して冷蔵庫で保存すれば完成です。

酒粕の甘酒

お鍋に酒粕と水を入れたら火に掛けます。温かくなったら酒粕を細かくし、火を止めます。味噌こし器に酒粕を入れてスプーンで溶かしたら、砂糖を入れて混ぜ、さらに塩と生姜を入れて沸騰させたら完成です。

甘酒の飲み方と飲む量

基本は朝

基本的に、甘酒は朝に飲むと効果的といえます。特に便秘の解消を目的にする人は、朝飲めばスムーズにお通じがやってくるでしょう。脳のエネルギー源にもなりますので、一日を元気よく過ごすためにも朝一杯の甘酒が役立つはずです。ただし、酒粕の甘酒はアルコールが入っているので、朝飲む場合は米麹の甘酒にしてくださいね。

アンチエイジングなら夜

甘酒は自律神経のなかでもリラックス時に働く副交感神経を優位にして、仕事や家事など、一日の興奮を抑えてくれるといわれます。就寝前に一杯飲めば心身が落ち着いて、夜間の肌再生が効率よく促されるでしょう。

1日200ml程度飲む

甘酒はとても栄養豊かで美容・健康に役立つ食材ですが、飲みすぎればカロリー過多になりかねません。酒粕の甘酒のカロリーは100gあたり227Kcal、米麹の甘酒でも80ccで約65kcalあるからです。効果を期待するあまりに飲みすぎることなく、1日200ml程度の量を継続して飲むようにしてください。

甘酒で美肌の土台を作る

飲む点滴という表現が知られるようになり、「甘酒は体によい」ことがすっかり定着しました。でも、じつは美肌効果もばつぐんの食材だということは、ご存じなかった人も少なくないのではないでしょうか。

繰り返しになりますが、美肌を作る、維持するために必要なことは、美肌成分を直接摂るだけでなく、もっと根本的な部分、具体的にいえば腸内環境の改善にかかっています。その点でも甘酒は絶好の食材。ぜひとも日常生活に上手く取り入れて、美肌の土台をきちんと形作ってくださいね。

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寺澤地子

蒲郡皮フ科院長。愛知県医科大学卒業後、愛知医科大学付属病院、名古屋...

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