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甘酸っぱさが後引く「のし梅」。縁日で見かけるたびに買ってしまう人、意外と多いのではないでしょうか。ところで、そんなのし梅が実は山形の郷土菓子だってご存じですか?この記事では、知って驚きの。のし梅に関するあれこれをご紹介します。

のし梅とは?

みなさんは縁日などでよく見かける「のし梅」ってご存知ですよね。お祭りでしか食べられない駄菓子と思っている方もいるかもしれませんが、実はあれ、もともとは山形や水戸の名物菓子。現在も大工場でのオートメーションではなく、ほぼ手作業で作られているんですよ。

この記事では、そんな「のし梅」を徹底解剖しちゃいます。

山形県の定番土産として人気の郷土菓子

梅と言えば水戸が有名ですが、山形の村山地方も梅の栽培が盛んなところ。山形のエキナカのキヨスクを始め、お土産を扱うショッピングモールならどこでも、この「のし梅」をおいています。山形県におけるのし梅は、それくらい「定番」のおみやげです。

竹の皮の風味と一緒に梅の酸味を

「のし梅」は現代の観光地のおみやげのように派手なビジュアルではありません。和紙風のパッケージと竹の皮に包まれた、寒天状の琥珀色をしたお菓子です。

「のし梅」がなぜ琥珀色をしているかというと、梅のエキスがたっぷりと含まれているから。クエン酸豊富な梅を、昔ながらの製法で寒天で固めているので、酸っぱさの中にもほんのりした甘さがあり、くどくないさっぱりとした風味です。

のし梅の発祥と歴史

山形発祥、でも水戸の郷土菓子でもある

のし梅の始まりは、昔、最上義光公が山形城主だった頃のこと。御典医だった小林玄瑞が長崎での遊学中、中国人から梅を原料とした秘薬の製法を伝授され、それを「気付け薬」として山形に持ち込んだものが始まりだとか。

そして、それを食べやすいお菓子として売りだしたものが「のし梅」。このことにより、のし梅の元祖は山形であり、文献に残る最後の一軒がこの「佐藤屋」だと言い伝えられています。

一方、水戸の「のし梅」は、明治になってからできたもの。当時の県知事が、水戸光圀公や斉昭両公が植えた数千本の梅を観賞するだけでなく、味わえるものをつくったらどうか?と進言したことがきっかけで作られるようになったそうです。

のし梅本舗佐藤屋が発祥

のし梅の発祥は、文政四年(1821年)に創業した山形の菓子本舗「佐藤屋」だといわれています。

その本店は山形市の駅から歩いて数分のところにある十日町という場所にあり、現在の店主で8代目。店構えはどっしりとしていて、昔ながらの菓子本舗といった風情があります。

昔ながらの製法による「のし梅」の味を守り続ける一方で、生チョコとのし梅を組み合わせた「たまゆら」(夏場は製造中止)や、モンテディオ山形の応援のための寒天菓子など、現代風にアレンジした商品も販売しています。

創業190年の佐藤屋のこだわりとは

菓子本舗「佐藤屋」が村山産の完熟梅だけを原料にして、昔ながらの砂糖と寒天だけを使って作ったのし梅は、他の会社で作られた数あるのし梅と製法が違い、1枚ずつガラスの板に流して作られています。

そのため、非常になめらかで舌触りもよくさまざまな場所で多くの賞を獲得してもいます。元祖としてのプライドがあり、妥協を許さない原料の選択と、手間のかかるこのこだわり製法を貫いているからこそ、190年間変わらぬ味を守り続けていられるのですね。

のし梅ができるまで

他では真似ができないという伝統的な作り方を守り続ける「佐藤屋」。その製法は、以下のとおりです。

1. 村山産の梅、長野の寒天、砂糖を大きな釜で煮溶かす。
2. 木枠のついたガラス板に流し込む。
3. 平行器を用い、ガラス板が水平になるように保ちながら固まるのを待つ。
4. 数日間、乾燥させる。
5. 型枠から外したのし梅を何枚か重ね、ステンレスの容器に入れてカットする。

全国的にもよく知られている佐藤屋の「のし梅」ですから、大きな工場で作られていると思われがちですが、その作業のほとんどは手作業。梅と寒天、砂糖を煮溶かし、それを木枠のついたガラス板に流し込み、乾燥させて枠を取り、カットする。どの工程も本当に大変だといいます。まさに職人さんの技術に守られた伝統菓子なのですね。

のし梅が駄菓子になった「のし梅さん太郎」

東京都墨田区に本社を置くお菓子の卸会社「やおきん」が製造している「のし梅さん太郎」。

縁日で見かけることの多いこの商品は、多くの人にとって、佐藤屋の商品よりもなじみがある「のし梅」ではないでしょうか。その原料は、魚肉すり身、小麦粉、イカ粉、砂糖、梅酢、梅肉エキス他で、はっきり言ってチープな味。しかし、どこか後を引く味わいで、ついつい続けて何枚も食べてしまいます。

山形に行ったら「のし梅本舗佐藤屋」

現在山形市内に7店舗が点在している「佐藤屋」。先にもかいたように、本店は昔ながらの菓子本舗という風情がある、日本家屋の一軒家です。

また、支店のいくつかは駅直結の近代的なショッピングセンターやモールにあり、電車の待ち時間などに立ち寄ることができ、とても便利です。
上の画像は「乃し梅」(5枚入り)500円。このほか、紙箱入りが10枚1000円〜、木箱入りの30枚入り3,000円、45枚入り5000円の贈答用が用意されています。

乃し梅は梅を素材としたアルカリ性食品であり、クエン酸を多く含む健康食品として現在注目を集めています。糖分、脂肪分が多いお土産ものが多い中で、ヘルシーな「のし梅」はヘルスコンシャスな現代人の好みに合うお菓子なのかもしれませんね。
■店舗名:乃し梅本舗佐藤屋本店 
■最寄駅:JR山形駅
■住所:山形県山形市十日町3-10-36
■電話番号:0120-01-3108
■営業時間:8:30~18:00
■定休日:元旦のみ
■公式HP:http://satoya-matsubei.com/

おわりに

山形の銘菓「のし梅」をご紹介しましたが、いかがでしたか?

最近では、ブルータスを始め、感度の鋭い雑誌に取り上げられることも多くなったのし梅。伝統に甘んじることなく、果敢に新しいことにチャレンジする作り手の姿勢が、「のし梅」をメジャーな存在へと押し上げる原動力となったのではないかと思います。

ビジュアルはちょっと地味ですが、職人のこだわりがいっぱい詰まったのし梅は、きっとあなたも満足させてくれるはず。山形へ行く機会があるなら、ぜひおひとつ試してみてくださいね。

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