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徳島県と群馬県の一部の地域では、おはぎのことを「半殺し」と呼ぶ人がいるのだとか。お彼岸のお供えに欠かせないおはぎには、どんな秘密が隠されているのでしょうか?気になる「半殺し」の意味や由来などをご紹介します。

おはぎを「半殺し」と呼ぶ人々の謎

2016年の秋分の日は9月22日(木)。国民の祝日なので、今から遊びに行く予定を立てている方も多いでしょう。お休みをつなげて、長いシルバーウィークを過ごす方もいるかもしれませんね。しかし、秋分の日の前後3日間は「秋のお彼岸」という、ご先祖さまを供養する期間なんですよ。お墓参りをして、亡くなった方をしのびながらゆっくり過ごす日を作りたいですね。

さて、お彼岸のお供え物といえば「おはぎ」ですが、おはぎにまつわる物騒なウワサがあるのです。なんと、おはぎのことを「半殺し」と呼ぶ人がいるんだとか……!これは何かの暗号か、おはぎに恐ろしい歴史があるのか。気になる真相を調べてみました。

半殺しとは

おはぎを作りながら「今日は半殺しにしようか……」そんな物騒なことを口走る人々は、徳島県と群馬県の一部の地域にいます。それも、主な層はおばあちゃんだというから驚き。徳島県や群馬県には猟奇的なおばあちゃんが多いのでしょうか。

安心してください。「半殺し」という言葉は、おはぎのお米の状態を表しているのです。おはぎは、もち米とうるち米を蒸して、つぶしながら丸めたものに、あんこをまぶして作ります。このもち米を、なめらかなお餅になるまでつかずに、ごはんのつぶつぶが残る程度につぶした状態を「半殺し」と呼ぶのです。

おはぎのつぶつぶご飯、おいしいですよね!なめらかなお餅とはまたちがった食感を楽しめます。しかし、もち米をつぶすことを「半殺しにする」と言うとは……。言葉のチョイスは物騒ですが、くすりと笑ってしまいます。

全殺しもある

もち米のつぶし方は「半殺し」だけではありません。なんと、「全殺し」もあるのです。つぶつぶが残る状態までもち米をつぶしたおはぎを「半殺し」と紹介しましたが、お米のつぶつぶが残らないなめらかなお餅の状態までついたものを「全殺し」と呼ぶのです。

このなめらかなお餅にあんこをまぶしたのが「あんころ餅」。和菓子の中でも、コロンとしていてかわいらしい「あんころ餅」は、「全殺し」でつくられるアブナイ和菓子なのです。ちなみに「全殺し」だけでなく、「皆殺し」「本殺し」と呼ぶこともあります。怖い怖い!

さらに、地方によってはお米のつぶれ具合ではなく、あんこの状態で呼び分けることもあるのです。小豆の皮、豆の粒が残っている粒あんのおはぎを「半殺し」、こしあんのおはぎを「本殺し」と呼ぶこともあるのですよ。地域によって定義が変わるのはおもしろいですね。

民話にもなった「半殺しと本殺し」

今でも、徳島県と群馬県の一部の地域では、郷土和菓子の「半殺し」「半殺し餅」を食べることができます。パッケージの「はんごろし」の文字と、満面の笑みを浮かべるキャラクター、そして品名の部分に控えめに表記された「おはぎ」のバランスに、じわじわと笑いがこみあげてきます。

東北地方を中心とした地域では「半殺しと本殺し」にまつわる民話が言い伝えられてきました。地域によって細かい内容に違いはありますが、大筋は次のようなものです。

江戸からはるばる訪れた地で、寝床に入る準備をしていた主人公は、泊めてもらった家の人(お話によっては宿屋の亭主)が「明日は半殺しにしようか、本殺しにしようか」と相談しているのを、盗み聞きしてしまいます。

「自分が半殺しの目にあわされるのではないか……」と慌てふためく主人公。眠れぬ夜を過ごしますが、翌朝、おいしいおはぎをごちそうになる、というものです。

落語でも人気な「半殺し」

落語の演目にも「半殺し本殺し」というお話があります。お彼岸の季節になると、寄席などでも聴けることがありますよ。このお話の中では、「半殺し」「本殺し」だけでなく「手打ち」という言葉も登場します。

江戸時代に「てうち」と聞けば、お侍さんが自分の家臣や町人のことを刀で斬り殺す「手討ち」を想像して震え上がったものでしょう。このお話の中で、家人が話していた「てうち」とは、「手打ちそば」「手打ちうどん」のことだったのです。物騒な響きのごちそうがたくさん登場するお話ですね。

ぼたもちとおはぎの違いは?

「ぼたもち」と「おはぎ」の違いはご存知ですか?ぼた餅は春のお彼岸、おはぎは秋のお彼岸に供えて食べられるお菓子です。春のお彼岸と秋のお彼岸、それぞれの季節に咲くお花の名前が元になっているんですよ。

春のお彼岸は牡丹の花に見立てた「牡丹餅(ぼたもち)」を供えます。大きな牡丹の花に見立てて大きな丸形に作るんですよ。一方、秋のお彼岸では萩(はぎ)の花に見立てた「お萩(おはぎ)」を供えます。こちらは萩の花のように小さく、長めに作ります。

また、ぼたもちはこしあんを使って作られることが多いです。現在では季節を問わずおいしい小豆を食べることができますが、秋から保存して皮が固くなってしまった小豆をおいしく食べるために、皮を取り除いてこしあんを使っていた時代があるのです。現在では、春のお彼岸のぼたもちでも粒あんを使ったものも増えていますね。

「半殺し」を食べよう

お彼岸の予定を家族や恋人と立てるさいは、何気なく「半殺しにする?本殺しにする?」ときいてみてください。「どうしちゃったの?」と笑いが起きて、話が盛り上がること間違いなしですよ。ぜひ「半殺しと本殺し」の民話や落語の内容も覚えて、披露してみてください。

今年の秋は「半殺し」を味わいながら、江戸時代の人々のコントのようなやり取りに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

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