ライター : 堀田 らいむ

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焼きまんじゅう(饅頭)とは?

「焼きまんじゅう」とは、群馬の名物として、また手軽なB級グルメとして近年注目が高まっている料理のひとつで、蒸したおまんじゅうに甘くて濃厚な味噌だれを表裏にたっぷりつけて、炭火で焼いたもののことをいいます。 炭火で焼くと味噌が香ばしく、ほどよい甘さが特徴です。焼きたての焼きまんじゅうは、外はカリカリ、なかはもっちもちの食感で、クセになるおいしさ。緑茶と一緒にいただくとほっこりする味わいです。 ぱっと見は、伝統的な家庭料理のような雰囲気も漂う焼きまんじゅうですが、実は家庭で作られることは少なく、お祭りや縁日などで定番のひと品。そのため、もっともよく食べられる季節は夏です。夏に群馬を訪れることがあれば、ぜひ食べてみるといいですよ。

味や見た目の特徴

あめ色で、串に刺さっている焼きまんじゅうの見た目は、みたらし団子とよく似ています。大きさは、みたらし団子をひと回り大きめであることが多いです。焼きまんじゅうひとつひとつの形は球型ではなく、一般的なおまんじゅうほどではないですが、やや平たくされています。 お味は、濃厚な味噌だれが使われているので濃厚で甘辛く、焦げ目の部分はとても香ばしいですよ。

焼きまんじゅうの材料

焼きまんじゅうの“タネ”の材料は、小麦粉、米麹、もち米です。これらを使ってタネを作り、気温により塩加減を調節します。ふつうのおまんじゅうにはつけていない“味噌だれ”は、砂糖と味噌が使われています。甘じょっぱくなるまで煮詰め、炭火でやいたタネにたっぷりかけるんですよ。

焼きまんじゅうのカロリー

気になるカロリーは、1本(1串176g)あたり493kcalです。おやつとしたら、すこし高めかもしれませんね。ただ、1本でも結構お腹いっぱいになるほどずっしりとしているので、食事として食べてもよさそうです。

焼きまんじゅうは群馬を代表するB級グルメ

焼きまんじゅうの歴史

焼きまんじゅうは江戸時代から続く伝統ある食べ物と言われています。1857年(安政4年)に創業された「原嶋屋総本家」が、小麦粉ともち米に、自家製どぶろくを発酵ダネにしてからまんじゅうを作り、味噌を塗り、売り出したのがはじめなんだそう。 その当時、砂糖は高価だったため、まんじゅうに塗るのは味噌のみで、行商などで販売されていたそうです。 明治時代から前橋市で店舗を構え、甘い味噌だれをつけて売られるようになりました。

年に一度の焼きまんじゅう祭り

毎年、鏡開きである1月11日に、群馬県伊勢崎市で初市が開かれるのですが、この日に合わせて「上州焼き饅祭」が行われ、1串の直径が55cm、重さ約5kgの焼きまんじゅうを、4串に刺して焼きます。このお祭りは神事で、味噌だれをつけて焼く前に、年男、年女が、願いをこめて「成」「飛」「挑」「共」の一文字ずつ、まんじゅうに書き込みます。焼きあげられた1,200人分もある焼きまんじゅうは「福分け」としてたくさんの人に分けられるのです。 「上州焼き饅祭」は毎年、福にあやかろうと大変多くの人で賑わいを見せています。味噌だれを塗った瞬間、鼻をくすぐるような香ばしくおいしそうな香りが辺り一面に漂い、また一斉に見物客がシャッターを切りクライマックスを迎えます。
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