ライター : kamomm

北とは真逆?南インド料理

スパイスの効いたカレーやタンドリーチキンなど、最近では日本でも気軽にインド料理が食べられるようになりました。なにげなく口にしているインド料理が、南インドのものか、北のものか、みなさんは知っていますか? インドの代表的な料理であるカレーを例にすると、北部のニューデリーと南方に位置するケーララ地方では、真逆といえるほど内容も食べ方もことなります。また、人気のバターチキンカレーは、南インドでは基本的に食べられていないメニューです。 では、南インドの料理とはいったいどのような料理なのでしょう?その特徴や食べ方をご紹介します。北インド料理との違いについても知ることができますよ。

南インド料理とは

南インド料理とは、インド半島の南方3州を中心とした地域で食べられている料理。大きな特徴は、菜食が中心であることです。かたや、北インドでは、動物性のメニューが目立ち、ふたつの地域は全く逆の嗜好といえます。 インド半島は、東西南北に広大な土地をもち、その面積は日本の約9倍にもなります。それだけの広さをもつインドだけに、その食文化はさまざま。

南インド料理の特徴

南インド料理は、米飯が主食。複数のスパイスの使用が特徴的なインド料理ですが、その種類も地域によって変化。南インド料理で使用されるのは、クロガラシや、カレーリーフと呼ばれるスパイスが中心です。 ミルクは、乳製品よりもココナッツミルクを多用。調理油は、マスタードオイルやごま油が主流で、菜食主義者が多い南インドでは、野菜や豆類をつかったメニューがよく見られます。インドの他の地域に比べて油を使ったメニューが少なく、全体的にあっさりとした味付けの料理が多いようです。

南インド料理のスナック

スナック(軽食)類も、北と南では特色が異なります。南インドは、ケツルアズキと米を使い、薄く焼いたドーサと呼ばれるもの。ドーサには、豆類やじゃがいもなど、具を包んで食べることが多く、マサラ・ドーサは、野菜のスパイス炒めを中に巻いたメニュー。 ちなみに、北インドの代表的なスナックは、ジャガイモをマッシュにしてそのまま油で揚げた、インド風コロッケです。

南インドと北インドのカレーの違い

場所によって使用するスパイスの種類が異なるインドでは、カレーの種類や味も地域によって違いが見られます。
「南インドカレーの特徴と食べ方」
とろみが少なくスープ状で辛みが強いのが、南インドカレーの特徴です。味付けに使われることが多いのは、ココナッツミルクや酸味のあるフルーツ。 油をひいた鍋にマスタードシードやカレーリーフなどのスパイスを入れ火を通し、辛みと香りのついた油は、あとから具材を煮込んだスープ類と合わせるのが南インドカレーの一般的な調理法。 お米にルーをかけたら片手でよく混ぜ合わせ、ひと口大にまとめて口に運びます。
「北インドカレーの特徴と食べ方」
北インドカレーは南インドカレーとは真逆の、とろみの強い濃厚なルーが特徴。スパイスには、南インドでは使用しないガラムマサラを使います。ガラムマサラはいくつかの香辛料をブレンドしたもの。家庭によって、配合の割合や分量に違いがでます。 牛乳や生クリームなどの乳製品を使用するのも、北インドカレーならでは。油脂が多い素材を使ったカレーは、こってりとした印象です。 北インドの主食はチャパティや、パラタ、ナンなどの小麦粉をこねて作ったパンの類。カレールーにひたしたり、包んだりしながら食べます。

南と北で、大きく違うカレーの理由

南インドと北インドでどうしてこれほど違うのか。理由はいまいちはっきりとしていませんが、東西南北に広域面積をもつインド半島の気候の差にその理由がありそうです。雨季には、南北共に高温が続きますが、12月〜2月までの平均気温を比べてみると、北インドの気温は、南に比べて5度〜8度下回ります。 気温の低い北インドでは、体を温めるため、脂肪分の多い乳製品を使った、こってり系のカレーを食べていると考えられます。対して、一年を通して30度前後の日が続く南インドでは、暑さをしのぐ理由と、食欲を促すため、酸味や辛味の強いカレーが主流です。 北インドの乾燥した気候は、小麦が育ちやすいことから、パンが主食。河川が多く、水が豊富な南インドは、稲作に適していることから、お米を食べる習慣が根付いたといわれています。
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