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千枚漬、しば漬けと並んで京都の三大漬物として知られる、すぐき漬け。ほかのお漬物にはない深い酸味と、シャキシャキとした歯ごたえが特徴で、葉っぱの部分もすべて食べることができるお漬物です。今回は、そんなすぐき漬けの魅力をお伝えします。

京都の漬物「すぐき漬け」とは?

すぐき漬けは、百人一首にも詠まれている上賀茂神社で有名な京都市北区上賀茂の名産品です。すぐきと呼ばれる大根のような京野菜を、独特の製法でお漬けものにしたものなんですよ。12月~3月までと、冬の寒い時期にしか食べられないので、希少価値が高く京都土産としても人気を誇っています。

すぐき漬けの栽培方法と旬

すぐき漬けの材料となるすぐきは、8月~9月初旬にかけて種まきが行われます。収穫時期は11月~12月にかけて行われますが、それまでの間に行う重要な作業が、間引きと呼ばれる作業です。3回に分けて行われる間引きは、成長段階のすぐきの良し悪しを判断しながら行います。

間引かれたすぐきは「間引き菜」と呼ばれ、浅漬けにして季節限定販売されることも。壬生菜のような食感ですが、すぐき独特の風味と香りがあり、おいしくいただくことができます。種まきから収穫まで、約80日ほどかかるすぐきは、11月を過ぎたあたりの寒い時期が旬。種まきしたときの量に対して、収穫できる量はなんと20%以下です。

途中の間引きによる品定めに耐え抜いたものだけ、すぐき漬けとして食べられることからも貴重なお漬物といえるでしょう。

すぐき漬けの特徴は?

熟成期間を経て完成するすぐきは、近年話題の発酵食品の仲間でもあります。すぐきは樽の中にぎっしりと詰められて、「室」と呼ばれる場所で発酵。「室」は木炭や電気の熱を利用して約40度に保たれています。

実はこの「40度」という温度がポイント。発酵食品に含まれる乳酸菌が活発に動いて増殖する温度は、約25~43度。「室」の温度は乳酸菌にとって最適な温度なので、すぐき漬けの中にもたくさんの乳酸菌が含まれる要素となっています。

この乳酸菌をきっかけに、すぐき漬けは健康にとってよい影響が与えられることで注目を浴びています。乳酸菌といえば、腸内環境の改善などの効果が期待でき、免疫力アップの役割も果たすことで知られていますよね。

乳酸菌にとって、とてもよい環境で製造されるすぐき漬けは、健康食品としても注目されるお漬物だったのです。

すぐき漬けに含まれる、ラブレ菌の効能

ラブレ菌が属する植物性乳酸菌と動物性乳酸菌の違い

すぐき漬けに多く含まれている乳酸菌ですが、そのなかで注目したいのが「ラブレ菌」と呼ばれる乳酸菌です。乳酸菌には動物性と植物性、2種類の乳酸菌が存在しており、すぐき漬けに含まれているラブレ菌は植物性の乳酸菌に分類されます。

チーズやヨーグルトといった乳製品に含まれる動物性乳酸菌に対して、すぐき漬けなどのお漬物やお味噌などに含まれるのが、植物性乳酸菌。単独で生きる動物性乳酸菌とは違い、植物性乳酸菌は他の細菌などと共存できるということが大きな特徴です。そのため胃酸などでも分解されにくく、腸に届きやすいという性質を持っています。

ラブレ菌はすぐき漬けから発見された乳酸菌だった

1993年に、ルイ・パスツール医学研究センターが発見したラブレ菌。実はなんと、すぐき漬けから発見された乳酸菌だったのです。

京都の男性の平均寿命は、全国第2位。その事実に注目した、京都パストゥール研究所の設立者でもある岸田綱太郎博士によって、京都のお漬物に含まれる乳酸菌が調べられました。ひとつずつ研究した結果、すぐき漬けからラブレ菌を発見。体内にある、ウイルスから体を守る因子の生産力が高まることにより、免疫力アップの効果が期待できることがわかりました。また便通を整える効果もあり、腸内環境の改善にも役立つといわれている乳酸菌です。

すぐき漬けに使われている材料は?

その酸味がヤミツキになるすぐき漬けですが、どのような材料を使って作られているのでしょうか。実はいたってシンプルな材料のみで作られているんですよ。大切に厳選して育てられた「すぐき」と「塩」のみです。3週間程度かけて熟成する間に、ラブレ菌をはじめとする乳酸菌が増え、シンプルな材料だけでも深い味わいへと変化していくそうなんです。

すぐき漬けの製造過程

間引きで最後まで残った上質なすぐきを収穫してから、すぐき漬けが完成するまでには、さまざまな手間がかけられています。

1. 荒漬け

畑で収穫したすぐきは、土を洗い流して皮をむきます。白くてきれいな状態になったすぐきを、「いため桶」という置きな樽に入れ、その上からたっぷりの塩を投入。一昼夜漬け込み、「荒漬け」という作業が完了します。

2. 本漬け

次に「本漬け」という作業へ。荒漬けの翌日に、すぐきを丁寧に1本ずつ水洗いします。荒漬けの時とは違う「半樽」と呼ばれる樽を準備。すぐきを渦巻き状になるようにぎっしりと並べていきます。一段ごとに塩を振って、4段ほど重ねてひとつの樽が完成。最後は、すぐきが空気に触れないように葉っぱでフタをして、重石を置きます。

この重石の置き方は、すぐき漬け独特の方法がとられていて、「天秤押し」と呼ばれています。テコの原理を利用した方法で、すぐきの上に乗せられたフタには、約300kgもの重さが。この作業で、しっかりとすぐきの水分を外に出します。

3. 室での熟成

最後に「室」での熟成です。天秤押しの重石の力で出てきたすぐきの水分を、その都度排出。そうすることで、かさが減ったすぐきを、約40度に保たれた「室」で熟成させます。約1週間ほど熟成させると、乳酸菌の影響ですぐきに独特の酸味が。 このようにいくつもの工程を経て、すぐき漬けが作られています。

東京ですぐき漬けを買うなら「京都なり田」

すぐき漬けは、京都上賀茂でのみ製造されていることもあり、京都を訪れないと、なかなか食べることができません。そこで、京都に行かずしてすぐき漬けを食べたい!というあなたにおすすめの情報をお教えします。

実は、すぐき漬けで有名な老舗がネットショップをオープン。東京にいながらも、京都の味を楽しむことができるんです。
その老舗とは、すぐき漬けの本場である、京都市北区上賀茂に本店を構える「御すぐき處京都なり田」です。すぐき漬けの代名詞ともなっている名店なんですよ。約300年の歴史を持つこのお店は、上賀茂神社のすぐ近くにあり、風情漂う店舗はいつもお漬物を求めてやってくるお客さんで賑わっています。
「京都なり田」の店舗では、樽から出してすぐのものを買うことができるんですよ。全行程を手作りで製造されているこのお店のすぐき漬けは、まろやかでほどよい酸味が特徴。すぐきドレッシングなど、すぐきの加工製品も販売されています。

ネットショップでは、すぐきのお試し詰め合わせなども販売されているので、初めてすぐきづけに挑戦する方にもおすすめです。
■店舗名 :御すぐき處京都なり田
■住所 :京都府京都市北区上賀茂山本町35
■電話番号:075-721-1567
■営業時間:10:00~18:00
■定休日:元旦(不定休あり)
■参考URL:http://tabelog.com/kyoto/A2601/A260503/26014283/
■公式HP:http://www.suguki-narita.com/

おわりに

いかがでしたでしょうか。すぐき漬けは魅力的でヤミツキになる味だけでなく、健康にもよい効果を発揮する乳酸菌が豊富に含まれます。ごはんとの相性もよく、炊きたてごはんにすぐき漬けを合わせるだけで、お箸が止まらないおいしさだそうですよ。まだ、すぐき漬けを味わったことがないという方は、ぜひ食べてみてくださいね。

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