ライター : Raico

製菓衛生師 / スイーツ&フードアナリスト / フードライター

葛餅とは?

葛餅はぷるんとした弾力のある食感が特徴の和菓子です。わらび餅と似ていますが、わらび餅とは違って葛餅自体にはほとんど甘みを付けません。

葛餅の原料は葛粉で、葛の根から取ったデンプンを精製して食用の粉にしたものです。葛粉を使うことで、ゼラチンや寒天とは違う独特の食感に仕上がります。

関西は「葛餅」、関東は「久寿餅(くず餅)」

葛餅は地域によって呼び名が異なります。関西では「葛餅」と表記されることが多く、透明で透き通った見た目です。材料には本葛粉を使用し、より美しい透明感を出すためにしっかりと練って作られます。

一方関東では伝統的に「久寿餅(くず餅)」と表記されています。関東で言う久寿餅は、関西の葛餅と違って見た目が半透明。材料は葛粉ではなく、小麦粉を乳酸菌で発酵させた小麦でんぷんを使います。作り方も関東と違い、蒸して発酵させるタイプ。発酵させるともっちりでつるんとした食感が生まれ、和菓子で唯一の発酵食品と呼ばれています。

プルプル食感を堪能!葛餅の基本の作り方

Photo by Raico

調理時間 45
*黒蜜を冷ます時間は除く
プルプルの独特な食感がクセになる、関西風の葛餅のレシピです。家庭で作るのはむずかしそうに感じますが、シンプルな材料でそれほど時間がかからず、意外と簡単にできますよ。レシピでは黒蜜も作りますが、市販のものを使ってもOK。作りたてがおいしいので、できるだけ早くいただきましょう。

材料(3〜4人分)

Photo by Raico

  • 葛粉 80g
  • 320cc
  • 砂糖 30g
  • きな粉 適量
  • 黒蜜
    • 黒砂糖 100g
    • 100cc

下準備

表面を濡らしたステンレス製の型

Photo by Raico

・葛餅を固める容器(型やバット)を準備し、表面を軽くぬらしておきます ・容器が入るくらいの大きなボウルやバットを用意します

作り方

1.黒蜜を作る

鍋に黒砂糖と水を入れ、火にかけている様子

Photo by Raico

鍋に黒砂糖と水を入れ、中火にかけます。
鍋に入れた黒砂糖と水を煮詰めている様子

Photo by Raico

黒砂糖が溶けたら弱火にし、気になるようならアクを取りながら、とろみが付くまで煮詰めます。火を止め、粗熱を取ります。

2.葛餅を作る

葛粉と水が入った鍋

Photo by Raico

鍋に葛粉と水を入れ、木べらまたはゴムベラで混ぜ合わせて葛粉を溶かします。
ゴムベラで鍋に入った葛餅を炊いている様子

Photo by Raico

中火にかけて砂糖を加え、混ぜながら葛餅を練り上げます。全体が透明になったら、1~2分ほどかき混ぜながら炊き、火を止めます。
葛餅の入った型を氷水につけて冷やしている様子

Photo by Raico

容器に流し入れ、氷水を入れた大きな容器に型ごと入れて冷まします。
まな板の上でカットした葛餅

Photo by Raico

数分冷やして固まったら葛餅を取り出し、食べやすい大きさにカットします。器に盛り、きなこと黒蜜をかけたらできあがりです。

編集部のおすすめ