ライター : 堀田 らいむ

webライター

あなたも「お茶を濁した」ことありませんか?

いきなり会社の先輩が「ねえねえ、あなたの彼の年収っていくらなの?」なんてプライベートなことを聞いてきた!こんなの正直に答えたくないし、かといってむげにもできない。「まぁ、一般的なサラリーマンの平均くらいですよ」なんてお茶を濁した。とういうように、日常生活で答えたくないことを胡麻化す時に「お茶を濁す」ってよく使いますよね。そもそも、なんで「お茶を濁す」なのでしょう。考えたこと、ありますか?

「お茶を濁す」の意味

「お茶を濁す」とは、「その場しのぎでいい加減なことをいったり適当なことを言って、取り繕おうとしたり、ごまかしたりすること」を意味する言葉です。

「お茶を濁す」の由来

お茶の由来は「抹茶」から来ています。昔、茶道をよくわかっていない一般人が、適当にお茶をかき回して濁らせて、抹茶らしく見えるようにとその場を取り繕ったことから生まれた言葉といわれています。

「お茶を濁す」を使った例文

お茶を濁すとはどのように使うのか、例文を見てみましょう。 ・子どもにこの前のテストの点数を聞いたらお茶を濁された。 ・旦那に黙って食べたランチの領収書が見つかったけど、お茶を濁して逃げてきちゃった。 ・ママ友会に誘われたけどめんどくさいし、お茶を濁して帰ってきた。

「濁す」は日本の文化的特性を反映した言葉

日本人の文化的背景として、近隣との協力関係が重要とされており、波風を立てないようにすることがよしとされていました。なので、言葉や意見を「濁す」ことによって ・責任の在りかを分散させる ・他者との議論を避ける 2つをすることができます。長い年月を経て築かれてきた日本人の習慣と知恵が、会話の中で息づいている、その表れが「濁す」表現なのです。

実は英語にも「お茶を濁す」はあった

「お茶を濁す」を英語で表現すると「pussyfoot around」です。意味は、直訳で『はっきりとしない態度をとる』。ほかにも「give an evasive replay『歯切れが悪い返事をする』」、などもあります。案外英語圏の人々にも馴染みの深い表現なのですね。
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