ライター : 池野 三奈美

管理栄養士 / Webライター

気になる「にんにく」の臭い

にんにく料理は、どうしてあんなにおいしいのでしょう。とんこつ系のラーメン屋に行くと必ずカウンターに置かれている、すりおろしにんにく。餃子やもつ鍋、ステーキなど料理に少し加えるだけで香りが引き立ち、コクや旨味が一気に増して食欲をそそります。

でも、気になるのはやっぱり臭い。食べたあと、口の中に残り続けるあの強烈な臭いはなかなか消えません。

ちなみにみなさんは、どんな口臭対策をしていますか? ケアを怠ると、翌日まで臭いを持ち越してしまい朝は歯磨きとの戦いです。というわけでこの記事では、にんにくの臭いの消し方を一挙にご紹介します。

どうしてにんにくは臭うの?

そもそも、独特なあのにんにくの臭いの正体は一体何なのでしょうか。臭いの原因が分かれば、具体的なブレスケアの方法も見えてきますよ。

「アリシン」という成分が原因

にんにく特有の臭いのもとは「アリシン」という成分です。にんにくにはアリインという物質が含まれています。

アリイン自体に臭いはありませんが、細かく切ったりすり潰したり、叩いたりして傷が付くとアリイナーゼという酵素と結びつきます。すると「アリシン」という成分に変化して、強烈な臭いを発するのです。

アリシンは空気に触れて酸化すると臭いが発生するため、口の中に残って口臭の原因になってしまうのです。にんにくには、強い殺菌作用や疲労回復のはたらきが期待できます。そのため、スタミナ食材のひとつとして古くから親しまれているのです。(※1,2)

にんにくの臭いが消えるまでの時間

「口臭」と「体臭」で消える時間が異なる

にんにくの臭いには、口の中に残る「口臭」と、体の中に吸収されて臭いを生み出す「体臭」の2種類あります。

口臭のほうは、入念な歯磨きをすれば3時間ほどで消えてしまうそうです。一方で体臭によるにんにくの臭いはなんと16時間もの間、体の中に残るのだとか。体の中で消化・吸収されたあと、血液によって全身に運ばれてにんにくの臭い成分が体内に残ってしまうためです。(※1)

体質によって消えるのにかかる時間は違う

ちなみに個々の体質や代謝によって左右されるため、完全に臭いが消えるまで48時間(2日間)かかる場合もあるそうですよ。

にんにく料理を存分に味わいたいのに、臭いが気になって食べるのを我慢してしまう方が多いのではないでしょうか。にんにく料理を楽しむための、とっておきの口臭ケア方法をお教えします。(※1)

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