ライター : 多々良 綾花

子宝薬膳家

ナッツは天然のサプリ

ここ最近、スーパーフードとして注目されるようになってきたナッツ。ミランダ・カーさんをはじめ、ハリウッド女優やセレブがおやつとして愛用していることで脚光を浴びるようになりました。 また、ミス・ユニバース・ジャパンで栄養コンサルタントをしていたエリカ・アンギャルさんも「ナッツは天然のサプリ」として、ミス・ユニバース候補たちに食べることを勧めています。美意識の高い女性が、こぞってナッツを食べるようになっているようです。 ナッツはダイエット、美肌、便秘解消、冷え解消など、様々な理由で食べられています。では、どうしてそんなにたくさんの薬効があるのでしょうか。

ナッツがなぜ妊活にいいの?

ナッツにはミネラル、ビタミンE、鉄、カルシウム、マグネシウムなど、栄養素が豊富に含まれています。中でも注目したいのが、多彩なビタミン類と良質な脂質でしょう。 ビタミンEは血液サラサラ効果があります。血流が良くなれば冷えも解消されやすくなったり、代謝が上がるため老廃物の排出も促されるので、ダイエット効果も期待できます。強い抗酸化作用のおかげで、アンチエイジングにも役立つでしょう。 また、ナッツはその半分が脂質と言われるほど、たっぷりのオイルを含みます。オイルには「良いオイル」と「悪いオイル」がありますが、ナッツに含まれるのは良いオイルです。例えば良いオイルには、意識して摂るべき必須脂肪酸とされるオメガ3のように、血流改善やコレステロール値の低下、アレルギー抑制など、幅広い効果が期待されるオイルがあります。ナッツは、こういった良質なオイルをたっぷり含んでいるんです。

薬膳食材としてもナッツはおすすめ

薬膳においても、ナッツは大変パワフルな食材に位置付けられます。木の実はとっても小ぶりですが、大きな木に育つよう、ぎっしりとエネルギーが詰まっています。そのため、生命力を強化したり、エネルギーをチャージする食材として扱います。 ナッツは品種を問わずにエネルギーをアップさせる食材ですが、それぞれ異なる薬効も持ち合わせています。 例えば、アーモンドは肌を美しくしたい時、咳など喉にトラブルがある時などに使います。くるみはアンチエイジング食材として重宝されているほか、腰や膝に痛みがある人、お腹や腰など下半身に冷えがある人などに使われます。 妊娠において重要なのは、いかに身体に余力が残っているか、ということです。日々の生活で精一杯だと、本来命がけで行う子孫を残すという行為に力を使えません。特に女性は妊娠して終わりでなく、お腹の中で赤ちゃんを豆粒ほどの大きさから数キロになるまで育んだり、産後も授乳が続きます。いまの日常生活の行動に追加して、より大きなエネルギーを使うことになります。 有り余るほどの元気を持っておきたい妊活中だからこそ、小さな粒にギュッと栄養やエネルギーを詰め込んでいるナッツは効率的です。また、妊娠中は血液をつたって卵子や赤ちゃんに栄養を届けるため、良いオイルで血流の良さを維持することも大事なポイントになります。

ナッツの効果的な食べ方

ただし、身体に良いからと言って、食べすぎはいけません。1日当たり、一握りほどのナッツが適量です。種類にもよりますが、ひと掴みで握れるほどの量ですから、女性であれば3〜5粒程度でしょうか。なお、先ほどお伝えしたように、ナッツそれぞれに異なる栄養価や薬効があるので、数種類のナッツをミックスして食べるのがおすすめです。 注意して頂きたいのが、揚げていないもの、塩をまぶしていないものを食べることです。おつまみ用などではいけません。最近は健康ブームもあって、ほとんどのスーパーに素焼きナッツが置いてあるので探してみてください。また、油分が豊富なので、夜など遅い時間に食べるのはできれば控えましょう。日中に召し上がるようにしてください。 おやつとしてそのまま食べたり、砕いてサラダに散らしてみたり、ほうれん草などの和え物にのせるなど、自由にアレンジしてみてくださいね。

妊娠中もナッツはおすすめ?

たくさんの栄養を必要とする妊娠中にもナッツはおすすめです。特にアーモンドは、胎児の中枢神経を作るために欠かせない葉酸を含むので、嬉しい食材ですね。とはいえ、あくまで適量を守ることが前提。ナッツは栄養もカロリーも高いので、1日数粒を必ず守ってくださいね。

薬膳では、量よりも頻度を守ろう

この連載のなかでも再三お伝えしてきたとおり、薬膳では、量よりも頻度が大切です。たくさんの量を一気に食べるのではなく、毎日少しづつ食べる習慣をつけてください。 エネルギーを効率よく補給して妊活を促すだけでなく、美容にも、アンチエイジングにもお勧めのナッツは女性にうれしい食材。まずは間食に召し上がるところから始めて、料理などにもぜひ活用してみてくださいね。
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