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連載:写真のプロが考えた! 「いいね」が集まる写真のひみつ

フード写真で人気のインスタグラマーをひとり取り上げ、作品の魅力と撮影のポイントを考える連載企画。今回の題材は、秀でたスタイリングテクでさわやかな朝食写真をつくり、うつわの魅力を発信し続けている@necozalenky_lifeさんです。

うつわの魅力を伝えるための料理写真

2016年7月25日現在で、フォロワー数は3万9,900人。全710件に及ぶ@necozalenky_lifeさんの投稿写真の多くは、料理よりもうつわの魅力を伝えるためのものなんだそうです。

というのも、@necozalenky_lifeさんはオンラインショップで作家のうつわを扱っており、Instagramへの投稿は、商品をピーアールするための手段でもあるのだとか。
  
しかし、だからといって@necozalenky_lifeさんが料理を脇役扱いしているわけではありません。むしろ、うつわをより良く魅せるため、微に入り細に入りというスタイリングで双方がすてきに見えるよう撮り上げています。

そんな@necozalenky_lifeさんをフォローしている人たちは、どのような作風に惹かれ、「いいね!」を押したのか。

それを解説する前に、まずはその作品をいくつかご覧いただきましょう。

@necozalenky_lifeさんの投稿写真

朝日の差し込むリビングでモーニングコーヒーを入れている様子を切り撮った作品。

豆は、エチオピアのイルガチェフG1とのこと。ゆらめく湯気のふくよかな香り、好みのコーヒーを淹れているときの優雅な気持ちが画面から漂ってきそうな一枚です。

青みの強い朝の光、ランチョンマット、カップとポット、背景などのトーンをしっかりと合わせていて、光と色の使い方にセンスと気遣いが感じられます。
こちらは、お友達から届いたというパンとコーヒー、レモンケーキなどをお皿に乗せて、真上から撮影した写真。何気ない写真のようにも見えますが、茶色の濃淡や白の使い方に工夫が感じられます。

また、露出をやや暗くしたことで、パンやコーヒーとお皿、コーヒーポットのどれもが突出せず、それぞれの存在感が整っています。ひとつを主役にするのではなく、たくさん見せたいものがある場合のお手本のような撮り方といえるでしょう。
木目のきれいなランチプレートに厚切りトーストとコーヒーを乗せ、自家製のジャムと焼き菓子を添えて撮った一枚。

トーストの焼き色ひとつをとっても入れ方が丁寧で、見るからにおいしそうです。また、背景の色味を少なくしたことで、主役であるプレートにしっかりと目がいきますね。

おうちカフェのモーニングセットとは思えない完成度の高さに驚かされます。

主役を魅せるスタイリング。その特徴

「うつわの魅力を伝える」というテーマをもって撮影することの多い@necozalenky_lifeさんの写真には、それゆえともいえるいくつかの特徴があります。

ひとつは、シンプルであるということ。たとえば上の写真も、アイテム数はそれほど多くありませんし、料理自体も凝りすぎているというものではないですよね。これは、「料理を盛り付けるのは、お客様に使い方をイメージしていただくため」と考え、ふだん使いのレベルを超えたものにならないようにしているから。

とはいえ、商品ページのような簡素なものにはならぬよう、料理とのバランスも考慮しながら、自然な写真となるよう心がけているそうです。

主役を引き立てるコーディネイト

主役を主役として見せる。@necozalenky_lifeさんの作品では、これがプライオリティの上位となります。

そのため、主役であるうつわがぼやけてしまう盛り付けや構図にならないよう気をつけながらコーディネイトしているとのこと。上の写真でいえば、主役は手前のお皿とその上のサラダ。それ以外のものがボケるよう意識して撮り、サラダの存在感を強調しています。
こちらの写真の主役は、丸形の木製プレート。おそらくは意図的に2枚を使い、プレートの印象を強めています。

全体の色味を抑え、プレートに盛った料理の色味を華やかなものとした。これも同様の効果を狙ってのことでしょう。

空気感の演出

ただ料理とうつわだけを撮るのではなく、それらが置かれている場所の雰囲気までを写し取る。これもまた、@necozalenky_lifeさんの作風といえるでしょう。

上の写真、おうちで撮られたものとは思えませんよね。このカフェのようなおしゃれな空気感を生んでいるのは、スタイリングと距離感

奥行きのある配置で置かれた被写体の前列だけにピントを合わせて背景にほのかなボケ味をつくることで、見る者に“空間”を意識させています。
こちらの写真で空気感を生んでいるのは、背景の丸ボケと木製プレートのハイライト。

後ろに写っているのはクリスマスツリーでしょうか。電飾をテーブルにも飾ったことで、季節感をより強く感じられます。

光の入れ方へのこだわり

これも写真の中に空気感をつくるためのテクニックですが、光の入れ方には特に強いこだわりがあるように思われます。

@necozalenky_lifeさんの作品を見ていると、陰影を生かしたものが多くありました。上写真もそうですが、器がつくった影をスタイリングの材料として上手に利用しています。

陰影を見せることでどのような効果があるのか。

ひとつは、画の中に立体感が生まれ、被写体の質感を強調できます。
そしてもうひとつ、撮影された状況、光の入り方などを見るものに想像させることができます。

見る者に画に写っていない部分までを意識させる。これが空気感の正体であり、演出の仕方です。@necozalenky_lifeさんは、それをとても巧みに使いこなしています。

同じような写真を撮るには

@necozalenky_lifeさんの作品を見ているうちに、似たような写真を撮ってみたいと思った人もいるでしょう。いくつかのポイントを押さえて撮影すれば、ある程度まで近づけるのは可能だと思います。

まず、撮影はできるだけ午前中に行うこと。毎回書いていますが、インスタグラマーの多くがこのルールを守っています。理由は、それがもっともよい条件で自然光による撮影ができる時間帯だから。

@necozalenky_lifeさんが住んでいるのは、室内に光が届きにくい家なんだそうですが、だからこそ、よい光が入る瞬間を逃さないよう、光の具合に合わせて撮影しているそうです。

背景はシンプルに

@necozalenky_lifeさんの作品の主役は、うつわでありその上の料理です。それ以外のもの、特に背景はできるだけシンプルにするよう心がけてください。

上の写真では、背景を板壁、テーブルを木製とし、それぞれのトーンをそろえています。そうすることで、料理とうつわに自然と目がいくようにしているのですね。

主役の周囲をぼかす

写真を撮るときは、主役としたい被写体が必ずあると思います。写真撮影に慣れていない人は、ついいろいろ見せたくなってしまって、全体にピントを合わせてしまいがちですが、勇気をもって主役を決め、それだけが目立つような撮り方をしてください。

そのための手法として手軽にできるのが、周囲をぼかすやり方。主役以外をピントの外に置けば、自然と存在感に差が生まれます。

光と影でドラマチックに

光と影の明暗差がはっきりとした画は、ドラマチックな写真となることが多くあります。

@necozalenky_lifeさんのように、器や食材がつくった影をスタイリングの材料としてみましょう。光と影がつくるグラデーションが美しければ美しいほど、力強く、印象的な作品となります。加えて、その陰影が作品に空気感を生んでくれるはず。

おわりに

以上をふまえて、@necozalenky_lifeさんの作風を考えると、うつわとその上の料理を魅力的に見せるためにしているさまざまな作業とアイディアが、その素となっているのがわかります。

さわやかな朝を印象づける光の色と明るさ。うつわを魅力的に見せるためのスタイリングと料理の盛り付け。そして何より、その空気感。

これらの要素が複雑に絡まり合い、ひとつひとつの作品として形づくられた結果、@necozalenky_lifeさんの写真にはたくさんの「いいね!」が集まっているのでしょうね。
※この記事は@necozalenky_lifeさんの承諾を得た上で作成しています。また、画像の引用につきましてもご了承をいただいております。

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