ライター : 寺澤地子

愛知県蒲郡皮フ科院長

ヨーグルトパックで美白&保湿

はじめまして。愛知県蒲郡市で皮膚科クリニックの院長をつとめる寺澤地子と申します。 私は皮膚科医として最新の西洋医学を導入し、皮膚科、美容皮膚科、形成外科、アレルギー科など、皮膚トラブルの治療に日々あたっています。その一方、食べ物が持つ天然の美肌効果にとても期待していて、「人体実験」というと言葉が少し悪いですが、これまでにいろんなセルフケアを試してきました。 セルフケアなんて効果がない、という医師もたくさんいますし、それに対して否定的な立場を取るつもりはまったくありません。でも、私自身は実体験を通じて、「これは本当に効く!」というセルフケアを知っています。患者さんに勧めることはさすがにありませんが、女性皮膚科医の間で情報交換して、効果について語り合ったりすることも少なくないんですよ。

簡単で安価なセルフケアのすすめ

そんな体験を生かして、今回より「食と美肌」をテーマに、私自身が美肌効果を実感している食べ物についてご紹介したいと思います。といっても、単に食べ物の効果効能を語る、という連載ではありません。連載のコンセプトは大きく2つあって、1つは「私自身が実際に試しているもの」、もう1つは「食べる、飲む、塗る」など、口から摂る以外の方法もご紹介すること。簡単に安価で実践できるセルフケアばかりなので、ぜひ生活に取り入れてみてくださいね。 連載第一回目となる今回は、私が一番信頼を置いているセルフケア「ヨーグルトパック」をご紹介します。ヨーグルトとはちみつさえあれば簡単に作れるのに、美肌効果ばつぐん!特に、くすみやシミを取る美白作用と、乾燥を抑える保湿作用にすぐれていて、私自身、20代の頃からずっと続けています。まずは、私自身がヨーグルトパックでどんな効果を実感したのか、お伝えしますね。

20代で肌がボロボロに……

私は20代のころ、サーフィンなどアウトドアスポーツが大好きで、紫外線対策など何もせず(皮膚科医なのに!)、屋外でよく遊んでいました。また、医師になりたての時期は大学病院に勤務していて、睡眠時間が極限まで少ない生活。この2つが重なって、20代なのに肌はくすむしシミもできるし、とても皮膚科医とは思えない肌状態でした。 さすがによくないな、と少しずつ反省するようになって、自分の肌をしっかりケアしようと考え直すように。ちょうどそのころ、ある文献を読んでいたら、「乳酸が肌によい」と書かれていたんです。 興味を持って色々と調べてみると、世界三大美女の一人として知られるクレオパトラも、牛乳風呂に入っていたのだとか。その真偽はともかく、乳製品、特にヨーグルトに含まれる成分は肌によいものばかりと知って、セルフケアに活用してみようと思いました。それが、ヨーグルトパックなんです。

みるみる肌がきれいになった!

さっそく試してみると、その即効性にびっくり!一回試しただけなのに肌がツルンとして、「本当にいいかも……」と続けることを決意。そうしたら肌の調子がどんどんよくなって、わずか1ヶ月で肌のくすみが取れたんです。無数にできていた小さいシワやシミも自然と消えて、「天然成分ってすごいんだなぁ」と心底驚いたことを覚えています。 このように、私にとってヨーグルトパックは、天然成分のよさを知るきっかけになった貴重なセルフケアなんです。

ヨーグルトパックの効果

では、なぜヨーグルトに、これほど素晴らしい美肌効果があるのでしょうか。 ヨーグルトに含まれている「乳酸」はAHA(アルファヒドロキシ酸)といって、穏やかなピーリング作用があります。また、ホエーはアミノ酸の宝庫で、化粧品の材料に使われるほど肌トラブルに効果的。AHAとホエーが相乗して肌に働いて、古い角質を除去したり、シミやくすみの原因「チロシナーゼ」という酵素が活性化しないようにしてくれるんです。 さらに、もともと保湿力が高いヨーグルトにはちみつを混ぜることで、より保湿力が向上。乾燥肌というと冬のイメージがありますが、強烈な紫外線や冷房による温度差の影響で、夏も肌の乾燥が進む時期です。そのため、ヨーグルトパックは季節を問わず、ぜひ試してもらいたいと思います。

ヨーグルトパックの作り方

最後に、ヨーグルトパックの作り方とやり方をご紹介しますね。ヨーグルトパック一回分の材料は、以下のとおりです。
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