ライター : さとみひろこ

フードディレクター / 食育指導士

安心して安全に食べるために

前回の連載でご紹介した『手作りしてみよう!旬の素材を使って自家製ツナづくり』を見てくださった方から、「ツナって自分で作れるんですね」「やはり自分で一から作れると、なんだか子供に安心して食べさせられます」といったご意見をいただき、やはりみなさん、食の“安全“や”安心”について気にされているんだなという印象を受けました。 そこで今回は、日常なにげなく手にとっている食品に書いてある成分表示、添加物の種類とその目的をお伝えしつつ、日々の生活で気をつけてほしいポイントをご紹介します。

食品添加物は危険?

食品添加物と聞くと「とにかく良くないもの!」というイメージの方が多いように思います。 もちろん無駄に添加されているものを摂取する必要は全くないのですが、なかには必要不可欠な添加物もあります。 まずはその種類や使用目的をきちんと正しく理解することが必要です。その上で、その商品をどう理解するか、購入するのかしないのか、ご自身で選択していただければよいと思います。大人の食育とは、“自分で判断できる力”を身につけていただくことでもあるのです。 もちろん、なかには高いリスクのあることが指摘されている添加物もあります。それらは後ほどご紹介しますので参考になさってください。

食品添加物とは

さて、まずは食品添加物について少しご説明します。 食品を加工したり、保存したりする際に加えるもの。それが食品添加物です。その目的は、味の食感や色、香りを良くするものや、保存性を高めて食虫毒を防止するもの、栄養成分を強化するものなど、それぞれに目的と役割があります。 続いて、添加物の目的別におもなものを紹介していきますね。

味や品質を良くするための添加物

酸味料:食品に酸味を加えます。 甘味料:食品に甘みを加えます。(例:ソルビトール、アスパルテーム、ステビア) 調味料:食品にうま味を加え、味をととのえます。(例:L-グルタミン酸ナトリウム、グリシン) pH調整剤:食品のpHを調節して品質を良くします。

色や見た目を良くするための添加物

漂白剤:食品を白くし、見た目をきれいに保ちます。 着色料:食品に色をつけ、色をきれいに保ちます。(例:コチニール色素、カラメル色素) 光沢剤:食品に光沢や照りを与えます。 発色剤:肉類の色を鮮やかに見せます。(例:亜硝酸ナトリウム)

形をととのえるための添加物

増粘剤、安定剤、ゲル化剤:食品になめらかさや粘り気を出して、食品が崩れないようにします。 乳化剤:水と油が均一に混ざるようにします。 膨張剤:ケーキなどをふっくらさせて、やわらかくします。 凝固剤:形が崩れないようにかためます。
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