ライター : myan3

日本野菜ソムリエ協会認定野菜ソムリエ / フードアナリスト

西洋野菜「アーティチョーク」

ヨーロッパのマーケットでは、定番の野菜である「アーティチョーク」。実際にその食材を現物で見たことはありますか?日本でも少量で生産はされていますが、ほとんどが輸入ものとなり、イタリアンやフレンチレストランで主に使用されています。輸入食材を扱うスーパーマーケットでは、オイルやマリネ漬けの瓶詰めの加工食品で販売しているところもあります。

現物は、どう手をつけたら良いかむずかしい食材ですが、新鮮なものが手に入ったら、ぜひ調理してみてください。ほんのり甘くホクホクした食感がやみつきになると言われています。

また、体に嬉しい作用もあり、食物繊維は100gあたり8.7gとゴボウの1.5倍近い量を含んでいます。インドでは二日酔い防止に、飲酒後、お茶に混ぜて飲まれているそうですよ。

日本ではあまり馴染みのない野菜ですが、海外では身近な食材の1つです。今回、アーティチョークの下処理から、基本の食べ方、日本で手に入りやすい瓶詰めの加工食品を使用したレシピまでご紹介します。

アーティチョークとは

原産地は地中海沿岸から中央アジアで、15世紀にイタリアで本格的な栽培が始まったといわれています。キク科のチョウセンアザミ属に分類され、和名は”朝鮮あざみ”といいます。春に旬を迎え、つぼみが開く前の5月〜7月頃に収穫・出荷されます。

つぼみを食べる野菜で、ホクホクとした食感が「ゆり根」や「そらまめ」に似ていると言われています。 可食部は「ガクの根元」と、”ボトム”や”ハート”と呼ばれる「芯の部分」になります。

ホームパーティや、特別な日の料理などに活用できれば、いつもとは違う食卓を演出できます。

注意点

生のアーティチョークはあまり日持ちしないため、2~3日を目安に食べきるのがおすすめです。保存方法はラップ、またはポリ袋に入れて野菜室で保存しましょう。カットした場合や下処理後は、変色防止のため、お酢またはレモン汁に漬けておくことが重要なポイントです。

アーティチョークの食べ方〜下処理法〜

1. まるごとゆでる、または蒸す

アーティチョークを洗い、トゲが残るガクの先端をハサミで切り落とし、20分〜40分ほどやわらかくなるまで水でゆでる、または蒸します。水でゆでる際は、レモンまたはお酢と塩を加えるとえぐみが取れます。やわらかさの目安は串がスッと入るくらいです。

その後、ガクを一枚一枚外していきます。ガクをすべて外したら縦にカットします。ワタ(花びらの部分)が見えますが、食べられないためすべて取り除きます。そしてホクホクの食感が味わえる芯の部分を切り取っておきます。

2. 可食部を事前にカットする

ガクの先端のトゲ部分はカットしておき、包丁で一枚一枚外していきます。ガクをすべて外したら、縦にカットします。中のワタをスプーンなどでくり抜きます。そして芯を切り取っておきます。茎部分はカットして捨てます。

カットした部分は変色しやすいため、お酢またはレモン汁をかけておきましょう。

アティチョークのレシピ〜手軽に調理〜

基本の食べ方

ガクのつけ根の肉厚な部分を、歯でこそぎ取るようにして食べるのが一般的な食べ方です。味付けは、マヨネーズやオイル系のソースがおすすめです。芯の部分は、甘みのあるホクホクとした食感が味わえますよ。ぜひ、原体のおいしさの魅力を感じてみてください。 下記では、日本で手に入りやすい瓶詰めを活用した、具体的なレシピをご紹介していきます。

編集部のおすすめ