ライター : 塚本 晴香

管理栄養士 / webライター

真っ黒な古代米「黒米」とは

黒米は古代米の一種で、日本の米のルーツといわれています。

黒米は、その名の通り黒い色が特徴的です。これは、果皮・種皮の部分にアントシアニンという青紫の色素を含んでいるため。白米と混ぜて炊くと鮮やかな紫色になり、その色合いから「紫米」や「黒紫米」とも呼ばれていますよ。

また、黒米は昔からお祝い用の米としても重宝されてきました。中国では薬膳料理に利用されることもありますよ。(※1)

黒米の歴史

黒米の原産地は中国で、現在から2000年以上も前に発見されました。歴代の皇帝は、黒米を縁起のよい「出世米」として、宮廷料理で食べていたそうです。

日本にも古くから伝わってきましたが、収穫量が少なく、栽培しにくい性質のため、明治時代以降はほとんど栽培されなくなりました。

現在では、白米と比べてビタミンやミネラルなどが豊富なことから、黒米の栄養価が注目されていますよ。(※1)

黒米のカロリーと栄養価

重量カロリーたんぱく質脂質糖質食物繊維ビタミンB1
黒米(茶碗1杯)150g225kcal5.4g2.1g43.4g5.0g0.6mg0.21mg
(※2,3)

ほかの米と比べると

カロリーたんぱく質脂質糖質食物繊維ビタミンB1
黒米150kcal3.6g1.4g28.9g3.3g0.4mg0.14mg
白米156kcal2.5g0.3g35.6g1.5g0.1mg0.02mg
玄米152kcal2.8g1.0g34.2g1.4g0.6mg0.16mg
(※3,4,5)
黒米の栄養価が高いのか、ほかの米と100gあたりで比較してみましょう。

カロリーは、どの米でも大きな差はみられません。黒米は、たんぱく質や食物繊維・鉄・ビタミンB1が多く、糖質が少ないです。白米や玄米は、黒米に比べて糖質量が高く、食物繊維が少ないことがわかります。

黒米の効果効能とは?

効果効能

  1. 老化対策に役立つ成分
  2. 肌の健康をサポート
  3. 食後血糖値が上がりにくい

老化対策に役立つ成分

黒米に含まれるアントシアニンには、活性酸素から体を守る、抗酸化作用があります。

活性酸素は年齢とともに増加するほか、紫外線やストレスなどのダメージによっても発生します。活性酸素によって細胞が傷つけられると、LDLコレステロールが酸化し、血管の老化を促進する原因に。

アントシアニンは活性酸素のはたらきを抑えたり、取り除いたりする作用があるので、老化の対策に役立ちますよ。(※1,6,7,8)
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