ライター : mayo

みるみる伸びる生命力。アスパラガスの基礎知識

女性に人気の高い野菜といえばアスパラガス。ハウス栽培なので1年中食べられる野菜になりましたが、旬は5月~6月です。今から待ち遠しいですね。アスパラガスの原産地は、南ヨーロッパからロシア南部で、「沢山分かれる」、「激しく裂ける」という意味のギリシャ語が語源です。
見た目は“細いたけのこ”のようで頼りなさそうに見えますが、名前の由来の通り、その繁殖力はすさまじく、力強く地面を押しのけて、1日に6~8センチも伸びてしまいます。放っておくとあっという間にとうが立ってしまいます。
もっとも身近で、簡単な調理でおいしく食べられるのがグリーンアスパラガス。素材をそのまま焼く、炒める、揚げるなどの調理が適しており、スパゲッティやパン食によく合います。グリーンアスパラガスに含まれる栄養成分といえば、新陳代謝を活発にして疲労回復効果のあるアスパラギン酸。アスパラガスから発見されて命名されたアミノ酸です。 ほかにも、毛細血管を丈夫にし、血圧を下げる働きがあるといわれるルチンや、カロテン、ビタミンB群を含みます。これらの栄養成分は抗酸化作用が高く、老化防止や美肌効果があります。
サラダや肉料理の付け合わせに使われるホワイトアスパラガスは、グリーンアスパラガスを日光に当てないようにして育てたもの。
栄養的にはグリーンアスパラガスが優れていますが、独特の食感は料理に奥行きを与える立役者として人気です。おいしいアスパラガスの見分け方は、穂先がしまっているもの、茎が太く真っすぐなものが新鮮です。保存するときは、穂先に注意して、濡らした新聞紙などに包んで、立てて冷蔵庫に入れましょう。

スタミナ強化の食べ合わせ

ルチンはビタミンCと合わせて摂取すると、ビタミンCの吸収を促進するだけでなく、ルチンの持つ、毛細血管を丈夫にする働きも高まります。また、油を使って調理すれば、カロテンの吸収率もアップ! アスパラギン酸はネバネバ食品やビタミンB2と一緒に摂取すると、新陳代謝・疲労回復効果が高まります。 いろいろな食材との食べ合わせによって血液サラサラ効果につながりますが、働く女性の忙しい毎日の手助けに、スタミナ強化の食べ合わせ「アスパラガス + 鶏肉」のレシピをご紹介します。

「アスパラガスと鶏肉の中華炒め」

アスパラギン酸の働きで食が進むため、鶏肉に含まれる良質なたんぱく質や脂質が豊富に摂取されて体力増強に有効です。

レシピ

【アスパラガスと鶏肉の中華炒め】 材料(1人分) ●アスパラガス・・・・・・・・・・・・・2本 ●とりもも肉・・・・・・・・・・・・・・80g ●パプリカ・・・・・・・・・・・・・・・1/2個 ●エリンギ・・・・・・・・・・・・・・・1個 ●塩・コショウ・・・・・・・・・・・・・少々 ●黒コショウ・・・・・・・・・・・・・・少々 ●中華スープの素・・・・・・・・・・・・小さじ1 ●水・・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1 ●サラダ油・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1 作り方 ①アスパラガス、パプリカ、エリンギ、とりもも肉を3センチくらいにカットします。 ②①をサラダ油で炒め、塩・コショウをふりかけます。 ③水(お湯)で溶いた中華スープの素を加えて全体が混ざるまで炒めます。 ④お皿に盛り付けて、黒コショウを適量振りかけて完成。
白鳥 早奈英 (しらとり さなえ) 栄養学博士、心療カウンセラー、健康運動指導士。青葉学園短期大学食物栄養科、日本女子大学食物科卒業後、東京農業大学栄養科、アメリカ・ジョージア州立大学栄養科で学ぶ。エモリー大学講師、バークレー科学大学大学院客員研究員。1982年、日本で初めて栄養学的な面から「食べ合わせ」を提唱。新聞や雑誌での執筆のかたわら、テレビのコメンテーターとしても活躍。著書は80冊に及ぶ。「食塾」主宰。
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